お通じにも効く?チアシードの便秘解消パワー
『便秘』。花粉症と並び、今や国民的な症状といっても過言ではないほど、悩まされている人が多いのではないでしょうか?
その症状を日常的に感じている人は、女性の2人に1人、国内では総数1200万人はいると推定されています。
その辛い症状を、どのように緩和、改善していますか?
「何を試しても、また直ぐに便秘になってしまう」そんな人に、必ずお役にたてるチアシードのぷるぷる便秘解消パワーをご紹介します。
排便のメカニズム
『毎日、朝、大体決まった時間に!』これが、健康的で理想的な便通です。
これは、体の消化メカニズムによるものです。
まず、食べたものは約3時間かけて胃で消化されます。
それから、7~9時間かけて十二指腸~小腸でさらに細かく消化され、大腸で最後の1滴まで栄養を搾り取られ、12時間かけて消化され便になります。
夕ご飯を夜8時までに済ましておけば、翌朝には胃の中は空っぽ、食べたものは十二指腸、小腸を通って大腸で最後の消化の真っ最中という感じでしょう。
そこに、朝起きてからのコップ1杯の水分と、朝ご飯が「排泄しよう!」という信号を送ります。これを『胃・結腸反射』といい、物が入ってきた刺激により、胃から大腸へ排便を促すサインです。
これにより、腸が便意をもよおすのですが、この刺激は、胃の中が空っぽであるほど強く大腸へと伝わります。ですので、朝、朝食後の排便というのが一番理想的なサイクルとなるのです。
ここで勘違いしてはいけないのは、このとき排泄されてくるのは、数日前に既に大腸に到達している便です。腸の”ぜん動活動”により、入ってきた新しい便に押されて、先にあった滞留便が排泄されるのです。
どのくらい出ないと便秘?
生活習慣や、食生活の乱れ、ストレスなど様々な理由により大腸のぜん動運動が弱り、滞留便を押し出すことが出来なくなった状態が便秘です。
つまり、滞留便が出口に詰まってしまっているわけです。
先程の排便のメカニズムから考えて、だいたい3日間排便がなければ便秘だといわれます。
自覚症状も、多少の個人差はあるかもしれませんが、そのくらいから様々な辛くて不快な症状が現れ始めるのではないでしょうか?
便秘はコワイ
お腹が張る、下腹がポッコリと出る、食欲が減退する。
その他にも、目眩や吐き気、冷え性の悪化など様々な症状が現れてはいないでしょうか?
実は便秘は、「ただ便が滞っているだけ」と軽く考えていてはとんでもないことになります。便は体にとって不要なもの。つまり、『体に止めておいてはいけない物』なのです。
生ゴミを例にとれば分かりやすいかもしれません。
今、捨てたばかりの生ゴミからは大した臭いを感じません。けれど、数日間放置した物ならどうでしょうか?
腐り始め、悪臭を放つゴミに、思わず顔を背けるのではないでしょうか?
滞留便もこれと全く同じです。
大腸の中で腐敗していく便は、悪玉菌を増やし、体内毒素を発生し悪臭を放ち続けます。
その毒素や悪臭は、オナラというかたちでも排泄されますが、多くは腸から血液へと吸収され、体臭や口臭というかたちでも現れます。
そして毒素は、体の解毒作用を司る臓器・肝臓へと送られます。
「じゃあ、そこで解毒されるからいいじゃない?」と思うかもしれませんが、慢性の便秘症により発生する毒素を解毒し続ける負担は、肝機能に支障をきたすほどのものなのです。
薬・浣腸はNG
どうでしょうか?本気で便秘を治さなければ!と思いましたか?
もちろん、この事実を知るまでもなく普段から「辛い便秘をなんとかしたい」と思っている人は多いでしょう。
そのためには、食生活や生活習慣を改め、体質改善の努力をしている人も少なくないと思います。
けれど、一夕一朝でいかないのも事実ですね。
そこで仕方なく、便秘薬や浣腸に頼ってしまうこともあると思います。
しかし、あまり頼り過ぎてしまうと、それがなくては排便することが出来なくなってしまうので要注意です。
「体質改善には時間がかかる、薬は使えない、どーすればいいの?」
チアシードで便秘解消する!
美容に、ダイエットに、とても良い効果があると大注目の『チアシード』。
メキシコ原産で、シソ科の植物チアの種なので『チアシード』です。
このチアシードの成分には、人体に必要な9種類の必須アミノ酸のうち、8種類が含まれているため『奇跡の植物性タンパク源』や『スーパーフード』とも呼ばれています。
他にも、亜鉛やマグネシウム、カルシウム、ナイアシン、αリノレン酸等、とても豊富な栄養素が含まれているのですが、なんといっても便秘症にとってチアシードが”スーパー”なのは、含まれている食物繊維の量です。
その量は、チアシードの40%。といっても分かり難いかもしれませんが、大さじに少し多めに1杯の15g(ほぼ1日の摂取推奨量)で、食物繊維の王様ゴボウ100g分に相当する食物繊維を摂ることが出来ます。
まだ分かり難い?では、レタスに例えれば3個以上!で分かるでしょうか?
この食物繊維には特徴があって、チアシードを液体に浸すことで、ぷるぷるとしたゼリー状に膨れ上がるのです。
このぷるぷるを『グルコマンナン』といい、コンニャクのぷるぷると同じものです。
チアシードは、予めこのように水分を十分に吸収させ、グルコマンナンがタップリと生成された状態で食べる、もしくは飲料としてヨーグルトやスムージーなどと混ぜて食べるのが一般的です。
しかも、そのグルコマンナンは水溶性、不溶性両方のタイプを兼ね備えているので、大腸の中で硬くなってしまった便を水溶性のものが柔らかく解し、それを不溶性のものが絡め取っていくという、1つで2役の働きをこなしてくれます。
もう1つ、チアシードの食物繊維のスゴイところは、大腸の中を酸性の状態に保ってくれるというところ。
酸性に保たれると何が良いのか?
そうすることで、大腸の中で有害な菌が増えるのを抑制することが出来るのです。
更に、大腸の粘膜を刺激するので、ぜん動運動が促進され、免疫反応をコントロールする力もアップします。
チアシードの注意点
便秘の解消と共に、腸内環境もどんどん整えていってくれるチアシード。
もう、今すぐにでも試してみたいですよね?
でも、絶対に注意して欲しいことが、いくつかあります。
摂取量を守る
体にいい!と聞くと、ついつい沢山食べて、すぐに効果を得たいと思うものですが、チアシードにおいて、それはとても危険です。
何故かというと、便秘に効くはずのグルコマンナンは、ヒトの体にある消化酵素では消化分解することの出来ない食物繊維。
ですので、一気に沢山摂り過ぎると、逆に腸の中に溜まってしまい便秘を酷くする結果になりかねません。
チアシードの1日の摂取量の推奨は大さじ1杯(10~15g)。
たったの?と思うかもしれませんが、これが水分を含むと10~15倍にも膨れ上がるので、食べるのには結構な量ではないでしょうか。
水で膨らませてから食べる
先程も述べたように、水分を含むと10~15倍にも膨れ上がるチアシードを、乾いたままの状態で食べるとどうなるでしょうか?
もちろん、体の中でも水分を吸収し10~15倍に膨張します。
実は過去には、これが原因で窒息してしまうという事故が起こったこともあるくらいです。
せっかく良い物も、それが元で体を壊してしまったのでは何にもなりませんよね。
正しく食べて、健康な腸とスッキリとした体を目指してくださいね。