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減量とダイエットの違い



よく、「あと5キロは減らしたい」という言葉を聞きます。170センチ90キロの人と160センチ42キロの人が同じ言葉を発したとしても、感想として「ダイエット頑張ってね」と思うはずです。

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しかし、前者は(体脂肪率にもよりますが)健康の為には「減量」が必要であり、それに対し後者は健康の為に「減量」する必要はありません。

体重が軽い=健康という図式は成り立ちません。

太りすぎて健康被害があるように、痩せすぎてもそれはあります。ダイエットとは、「健康になる為に生活を改善する」という事です。50キロの人が体重計に乗ります。100gの水をその場で飲み干します。

すると、体重計の数字は50,1キロになります。(もちろん微量の誤差はありますが)当たり前のことです。ただ、この考え方は意外にも浸透していません。この結果を目の当たりにし、「ああ、100グラムも太った」と嘆く人が多いのも事実です。

そしてサウナなどで大量の汗をかいたあと体重計に乗り、「お!1キロも減った!」と喜ぶ人が多いのもまた事実です。ダイエット=減量、という間違った考えが浸透している現在、正しい情報を手に入れるのは容易なことではありません。

実際にダイエットグッズランキングなどで、「サウナスーツ」が上位にランクされている現在、その考え方を支持している人の方が大多数といえます。減量とは、「体重を減らすこと」です。

よくボクサーやジョッキーなどが行います。仕事上必要不可欠なのです。ボクサーなどは、サウナスーツ等で大量の汗をかきギリギリになると唾液を吐き出してまで減量を行うそうです。


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「健康になる為に生活を改善」するのがダイエット

これはダイエットとは言いません。なぜならば、「健康になる為に生活を改善」しているわけではないからです。減量し過ぎると頭がふらふらしたり、体調が明らかに悪くなるそうです。

しかし、彼らは仕事のために「減量」します。単純にいってしまいますと、ダイエットに「体重計」は必要ありません。数値は目安であり、目的ではないからです。
この知識がないと、人によっては大変危険です。

先述の通り、100gの水を飲み干すと体重は100g増えます。逆に言うと、100gの水(液体)を排泄(発汗など)すれば体重は100g減ります。ということは、食事中の一杯の水を飲まなければ「痩せる」お風呂に入って汗をかけば「痩せる」サウナに行って大量の汗をかけば「痩せる」、食事を1食抜けば「痩せる」、そして、何も食べなければ「痩せる」と、大変危険な考え方に頭が支配されます。


無理な減量で摂食障害にならないように

「摂食障害」です。命を落とす危険な病気です。特にサウナ等は、出た後の「ビール」がセットの人が多く、アルコールで更に脱水を引き起こし、脳卒中などのリスクが跳ね上がります。

体重が減ることこそが、「快感」になります。ストレスから開放されます。逆に体重が少しでも増えると、「不安・不快」になり、ストレスに悩まされ「減量」することで頭がいっぱいになり上記のような言わば「負のスパイラル」に陥ります。

このように、「減量」と「ダイエット」を同じものと考えていると、成功しない上にとても危険な状態に陥りやすくなります。しかし、結果的にはダイエットを始めると現在の体重が減り始める人はほとんどです。

この事実が、この間違った認識を広めた原因かもしれません。

周りにいる「ダイエットに成功」した人を見てみると、見た目が細くなり顔も心なしか綺麗になり、おしゃれになり異性から人気が出たり、と「減量」したことによる変化が目につきます。血圧が下がった、血中脂肪濃度が平均値になった、脂肪肝が改善した、などの体の中の変化には気付きません。(もちろん、無理な「減量」をすると体の中も悪い方に変化するはずですが)

本来は、痩せすぎな人も「ダイエット」をすることによって標準体重に増やす、ということもあるはずです。残念ながら今の大多数の人の認識では、この考えは通じません。ダイエットとは、「痩せて美しくなることであること」は一般的な認識に他なりません。

それにより大多数の人がダイエットに失敗し、逆に太ったり病気に陥ったりしています。まずはダイエットを試みる前に、この認識を改めてみてはいかがでしょうか。

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カテゴリ: ダイエット

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