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初心者のための香水講座 第1回:香水の分類とつけ方、タブー



香水

 

これから5回に分けて、「香水入門」というようなお話をいたします。香水の選び方という実用面を中心に、知って得するような知識や小ネタも書きたいと思います。よろしくお付き合い下さい。

 
それで、最初からいきなり、なのですが。「香水」のお話だけではない、ということをご理解下さい。香水のお話であってオーデコロンのお話ではないのね? と思われては困るのです。
香水を中心にして、オード・トワレやオーデコロン、さらには、さまざまな良い香りまでを取り上げます。

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香水の分類

そもそも、香水やオーデコロンなどは、香料の濃度で次のように命名されているのです。

 
■香水
香料濃度: 15~30(%)
香りの持続時間: 5~7(時間)

 
■パルファン・ド・トワレ
香料濃度: 8~15(%)
香りの持続時間: 3~4(時間)

 
■オード・トワレ
香料濃度: 4~8(%)
香りの持続時間: 2~3(時間)

 
■オーデコロン
香料濃度: 2~5(%)
香りの持続時間: 1~2(時間)

 
つまり、エキスの濃さだけの違いなのです。
同じ商品名でも、濃度によって、香水、パルファン・ド・トワレ、オード・トワレ、オーデコロンと分かれるのです。もちろん、この4種類が必ず揃っている、というわけではありませんが。

 

 

香りの世界

では、香りとは何でしょうか? 難しいことを言えば、化学物質の分子が鼻腔内部にある嗅粘膜の嗅細胞を刺激して起こる感覚である、となります。まあ要するに、鼻で感じる感覚ですね。
眼で感じるのが視覚で、森の中の小川や恋人の笑顔を見て、いいなぁと思うわけです。それらを、セザンヌやルノアールは芸術へと昇華したのです。

 
耳で感じるのが聴覚で、小川のせせらぎや恋人の歌声を聞いて、いいなぁと思うわけです。それらを、バッハやモーツアルトは芸術へと昇華したのです。
同じように、小川のほとりに咲くスミレの「匂い」を感じて、いいなぁと思うのが香りなのです。そして、スミレの匂いのエッセンスから、香りという芸術が生まれたのです。

 

 

香りを身につけて・効果的なつけ方

香水は、体のどこにつければいいのでしょうか?
基本的には、手首でしょう。ここは、体温が高くて香りが立ちやすいのです。また、胸元や太ももの内側につけて、セクシーに演出するのも効果的ですね。
これが基本ですが、どこにつけなければいけない、という規則があるわけではありません。つけたい箇所に、自由に使ってかまいません。

 

おすすめの香水ポイント

どこにつけてもいいのよ、では曖昧すぎますかね。とりあえずは、次のポイントがいいと思います。
手首や足首、スカートやズボンの裾などの、動きのある場所。動けば、風とともに爽やかに香ります。
コートやジャケットの裏地。秋から冬にかけての使い方です。コートなどと一緒に、香りも暖かくしてくれるのです。
ロングヘアーの人は、毛先にほんの少しだけ。香りが髪といっしょに靡くのです。

 

 

香水をつける際に注意したいこと

香水はアルコールの溶液です。ですから、次のことには注意してください。
肌の弱い人は、直接、肌につけないほうがいいでしょう。敏感肌やアレルギーの人の場合、かぶれの原因となることがあります。

 
直接、日光の当たる部分にはつけないようにしましょう。シミなどの原因になることがあります。
白い服や薄手の服には、直接つけないようにしましょう。服の生地にシミがつくこともあります。
アクセサリーを付けたままスプレーすると、アクセサリーを傷めることもあります。必ずアクセサリーを外してから、スプレーしましょう。

 

 

つけすぎにも注意しましょう

香水の本場フランスでは、シャワーのように香水をつけます。湿度が低く、しかも誰もが強い香りを発しているので、そんなに気になりません。
でも、日本では湿度が高く、香りが籠もります。それに、日本人はデリケート、さりげなさを好みます。つけすぎには、十分に注意しましょう。

 
体の1カ所にタップリと香水をつける、というのはまずいですね。少量を、いろいろな場所につける、というのが上手いつけかたです。
あなたがさりげなく微笑んで首をかしげたとき、そこはかとなく美しい香りが漂って……。これですよ、これ。

 

 

香りをよく知って・香水の種類(その1)

香水にはいろいろな種類があります。
細かく分けると大変な数になり、化粧品会社ごとに微妙に分類が異なっています。
それらをリストアップしても意味がありませんから、基本的な分類・種類を紹介しておきます。

 

ノートとタイプ

先ず、「ノート」と「タイプ」ということ。
「ノート」というのは、香りの調子のことです。
花の香り、樹木の香り、などと言うときの「香り」のことです。香水として完成していない、原点となる香りの分類で使う言葉です。

 
「タイプ」というのは、完成された香水の香りを分類するときの言葉です。
例えば、「バラのノート」を発想の原点にして「バラのタイプ」の香水を完成させた、というような言い方になるわけです。

 

シングルフローラル・タイプ

香水のタイプを、大きく2つに分けると、フローラル・タイプとファンタスティック・タイプになります。
フローラル・タイプは、文字通り、花の香りを発想の原点にしたものです。

 
そして先ず、シングルフローラル・タイプ。
これは1種類の花の香りを表現したものです。シンプルで親しみやすい香りです。
例えば、次のような香水があります。
[資生堂]の〈ばら園〉。
[コティー]の〈ミュゲ・デ・ボア〉。

 

フローラルブーケ・タイプ

複数の花をミックスした香りです。複数の花の組み合わせですから、いろいろなイメージの香りがあります。
例えば、次のような香水があります
[キャシャレル]の〈アナイス・アナイス〉。
[エルメス]の〈アマゾン〉。

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