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宝石のごとく纏いたい ゲランの名香たち



香水をつける女性
 
香水界の古参の一つ、ゲラン。ゲランは多くの名香を世に広め、その名を世界に轟かせました。


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時計を好きでない人がヴァシュロンコンスタンタンを知らないのと同様に、香水を好きでない人がゲランを知っているのはレアケースだと思います。

 

老舗ゲランは香水好きの終着点

知られざる名香、香水好きの最後の終着点としてゲランはよく名があがります。そんなゲランの名香を私の独断と偏見で紹介します。

 

移りゆく時代の象徴「ジッキー」

まずはなんといっても「ジッキー」でしょう。

ジッキーは1889年に制作されるも、一向に人気は出ませんでした。当時はジッキーのインパクトのある香りを皆が「男性的」だと嫌ったのです。

ところが20世紀に入ってまもなく、女性参政権を求める運動が起こります。この香りはまさに、その時代の象徴であると私は考えます。「男性に寵愛を受ける、後ろ盾がある」ということから一歩前進し、「自分で自分の権利を主張する」という考えに生まれ変わる革新的な時代でした。

ジッキーは使う人によって顕著に香りが変わります。その移りゆく時代、変わっていく人々、その象徴こそまさにジッキーだったのです。時代までをも物語るというのが、名香の素晴らしさなのです。

 

パリの蒼をイメージした「ルール・ブルー」

そして、「ルール・ブルー」です。
この香りは私たちに、日が沈んだあとのパリの「蒼」をイメージさせ、印象派絵画のようなアイリスを脳裏に浮かべさせる香りです。

第一次世界大戦を前にして、嵐の前の静けさを語りかけます。柑橘系の香りが元気でありたい気持ちに見え、華やかに振る舞うフローラルさが漂い、甘える女性のようなアイリスとムスクがいっぱいに広がります。

時代とともに歩み、蒼の時代を語る香水。時代の重み、香りの漂わせる甘さや辛さを、全て包み込む優しさまでも感じられる、まさに名香でしょう。

 

絶妙なバランスが上品な「ミツコ」

そして私のゲランで一番オススメの「ミツコ」です。

ルール・ブルーの丸みを帯びた、そしてハートをあしらったおしゃれなボトルデザインをそのままに、日露大戦下の惨劇を描いた『ラ・バタイユ』の登場人物、ミツコを香りで表現したものです。その独自性は他のブランドに真似できるものでなく、今なお愛され続けています。

柑橘系の香りがトップに駆け抜け、ピーチの甘さやイランイランの官能的な香りがぱっと花開き、最後はオークモスやベチバーのちょっぴりセクシーでウッディな印象です。

これからの季節にぴったりの爽やかすぎず、甘すぎずという絶妙な香りです。ミツコは、20世紀の大和撫子の象徴ともいえます。

 

時代を彩る香り、感情を揺すぶられた思い出を想起させる香り、それはファッションブランドの宝飾品と相違ないでしょう。良い服、良い靴、良いジュエリー、そして今日からゲランが仲間入りです。

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この記事は当ブログのライター「ペングー」が書きました。

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