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元々は医療として始まったアロマテラピーの歴史。日本でどのように普及してきたのか?



アロマテラピー

 

アロマの歴史は非常に長いもので、始まりは紀元前3000年頃の古代にさかのぼるとされています。それから長い年月を経て、植物学、医学が発展しアロマは世界へ広まっていきました。
今回は「アロマテラピー」という概念がどのように日本へ普及してきたのかをお話ししたいと思います。

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1.「アロマテラピー」の始まり

「アロマテラピー」という言葉がこの世に生まれたのは20世紀に入ってからのことです。
1930年代初頭に、フランスのルネ・モーリス・ガットフォセという化学者が「アロマテラピー」という言葉を造語しました。
実験中にやけどを負ってしまった彼はとっさにそばにあったラベンダーの精油を患部にかけたところ、みるみるやけどが回復したそうです。
この体験をもとに科学的根拠に基づく精油の研究に打ち込み、1937年頃にフランスで著書「アロマテラピー」を出版しました。
ラベンダー精油の原産地として有名なフランスはアロマテラピーの発祥の地でもあるのです。
ちなみに「アロマテラピー」とはフランス語での言い方で、英語では「アロマセラピー」といいます。

 

 

2.世界への広まり

その後、フランス軍医であったジャン・バルネ博士が第二次世界大戦中、負傷者たちに精油を使った治療を行って大きな成果を出しました。
1964年に発表した著書「ジャン・バルネ博士の植物=芳香療法(邦題)」の中で精油の効能を広く伝えました。
それと並行して、フランスの化学者であるマルグリット・モーリーという化学者がイギリスや中国の伝統医学や哲学を研究し、精油をキャリアオイルで希釈してマッサージする方法を提唱し、1961年に「最も大切なもの・・・若さ(邦題)」を出版し、美容の国際的な賞である「シデスコ賞」を受賞しました。
この著書は後に英訳され、イギリスからヨーロッパ各国へ、世界へとアロマテラピーが広まっていきました。

 

 

3.日本での流行

日本でアロマテラピーが広まるようになったのは1980年代前半頃で、他国と比べると歴史は相当浅いものです。
「アロマテラピー」という言葉が誕生してからおよそ50年を経てようやく日本にも広まりました。

 
少しさかのぼれば、日本では1970年代にポプリが流行し、ドライハーブへの関心が高まりました。
それからアロマテラピーが日本に紹介され、前述した学者の専門書が翻訳され、日本でも技術を学ぶ人たちが増えるようになりました。
1990年代にはエステブームに乗っかる形で一般の人にもアロマテラピーが認識されるようになりました。

 

日本アロマテラピー協会は1996年に設立されました

1996年には「日本アロマテラピー協会(AAJ)」が設立され、いろいろな形でアロマテラピーの普及に努めました。
近年では医学関係者の間でも医療の代替行為としてアロマテラピーに関心を寄せる人も増えているようです。
精油を取り扱うコスメショップや、アロマ専門店も21世紀に入ってから随分と増えました。
日本では今がまさにアロマテラピーの流行まっただ中と言えるのではないでしょうか。

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