自律神経の乱れを整える方法:深い呼吸をするためのヨガのポーズ4選
ヨガの中でも、特に呼吸を深くするのに役立つ動きをご紹介します。
ヨガのレッスン中、呼吸をしながら体を動かしますが、その時に普段無意識に行っている呼吸とは違う、色々な呼吸法を生徒さん達にしてもらえるように誘導します。ハッハッという短く強い呼吸をしたり、吸った空気を胸に溜めたりするのですが、呼吸が変われば意識や気分、体調も変化するからです。
いつも同じ呼吸では十分に呼吸しているとは言えないのです。特に現代の生活では自律神経が緊張していて、運動不足も重なり、ほとんどの大人は浅く速い呼吸をしがちです。無意識に呼吸をしている時、最大に呼吸できる量の10から16パーセントほどしか肺を使っていないと言われています。女性ですと、おそらく男性よりも呼吸量がもっと少なくなるでしょう。より深い呼吸をするには、横隔膜や肋骨、胸腹部の筋肉を動かすのが効果的です。ここでは、呼吸を深めるための動き(体操)をご紹介しましょう。
前後体操:胸の呼吸筋を前後に広げます
1、 立ち姿勢で行います。息を吐きながら腕を前で交差させて、内側へねじります。
2、 息を吸いながら右足を一歩前へ踏み出し、肘は後ろへ引いて胸を前へ突き出します。
3、 1の動作に戻り、左足を前へ踏み出して同様に行います。
左右体操:胸の呼吸筋を左右へ広げます
1、 足を大きく開いて立ちます。息を吐きながら真横に伸ばした腕を内ねじりにします。
2、 吐きながら、上体を左方向へ倒し、左手は足先へ近づけ、右腕は肘を折ります。前屈みにならないように注意します。
3、 吸って上体を起こし、逆方向へも同様に動作をします。今度は腕を外ねじりにしても良いです。
腰を回転させる体操:腰腹の呼吸に関連する筋肉を伸縮させます
1、 腰幅よりも広めに足を開いて立ちます。両手の指を組んで、手の平を天井に向けて腕を伸ばします。
2、 息を吐きながら、その体勢で腰を右回りに5回、円を描くように回します。円が床と平行になる気持ちで行います。
3、 逆の左周りにも同様に円を描きましょう。
ねじり体操:肋骨の周りの呼吸に関連する筋肉を収縮させます
1、 立ち姿勢になり、両腕を前へ突き出して外側へねじります。
2、 息を吐きながら腰から後ろ方向へ体をねじります。360度とは言いませんが、270度を目標にしましょう。
3、 吸いながら正面に戻り、吐く息で逆方向へねじります。
これらの体操を行う前に、呼吸法を行い、体操の前後で吸うことのできる空気の量がどのくらい違うかを比較してみましょう。呼吸体操は新鮮な空気が体の中に沢山流れ込むイメージを持って行ってください。イメージが上手に描けなければ、ただの体操になってしまいます。同じ回数の呼吸をしても、その呼吸が浅いか深いかで、全く違った心身が作られてゆきます。ぜひ、深い呼吸の気持ちよさを味わってください。