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心の持ち方が現実をつくる~中村天風:日本で初めてヨガを修行した哲人



ヨガ
日本にヨガを初めて紹介した中村天風。現在でもその思想は多くの人の助けになっています。

中村天風(なかむら てんぷう)という人の名前を聞いたことがあるでしょうか? 中村天風(1876-1968)は日本に初めてヨガを紹介した人として知られています。ヨガというものを知識として体系的に広めたのではなく、心身を統一して使う方法や、瞑想法、肛門を締める健康法など天風独特の言葉で説明されているのは、人間の潜在能力を高める方法ですが、そのベースはインドのヨガに由来します。多くの著名人、また著名でない人々もこの天風に師事し、「天風会」という財団が現在でもその教えを伝えています。


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なぜ、天風の教えが広まり、長年受け継がれてきたのか、そこに興味があり天風会の勉強会に参加しました。天風の教えで最も強調されるのは、心(信念)の大切さであり、心の持ち方が現実をつくるということです。その教えは難しいものではなく、残されている天風の講演はまるで落語を聞いているような楽しさです。天風の言葉をいくつかご紹介します。

 

中村天風語録

・「怒るな、恐れるな、悲しむな」否定的な言葉、自分や他人を消極的にする言葉は使わないように。

・「取りこし苦労をするな」悲観的なイメージは、よい未来をつくるのに役立たない。

・「眠りにつく時、いいことだけを思い出しなさい。」眠る直前のリラックスした脳には考えたことがそのまま潜在意識に入ってしまうため。これはヨガの行者の教えで良く言われるもの。

・「事業を起こすなら、世の中、人のためにやれ」我欲で行う事業と、世の中のために働くのでは結果が違ってくる。成功した事業家としての顔も持つ天風の言葉には説得力があります。

・「人間は、自分の心以上のスケールの人生はつくれない」心で願いをしっかりと描くと、その信念に向かって人生は作られます。人は自分で思った通りの人間になるのです。

 

当たり前の、しかし深みのある言葉の数々

勉強会には、年齢も経歴も目的も様々な人が集いますが、皆さんが、「天風は特別なことは何も言っていない。内容は昔の日本人ならよく分かっていることばかり」と仰り、「天風に学んだことを心がけると人望が集まる」と頷き合っていたのが印象的でした。ただヨガを学んだだけでなく、病気を克服したり職業人としても活躍し、日本人が生活の中で実際に役立てられるような形でヨガの知恵や方法論を紹介した結果、これだけの人に広がったのでしょう。ヨガの、というよりも良い人生を生きるためのエッセンスが天風の言葉には秘められています。

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この記事は当ブログのライター「小笠原ちひろ」が書きました。

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