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豪奢な芸術品?香水のイメージを視覚化?香水瓶のものがたり。



バラ
 
その一雫に無限の広がりを秘めた香水。それを閉じ込めておくための香水瓶もまた、香水とともに人々を魅了してきました。香料は昔から貴重かつ大変に魅力的なものであり、当然それを入れる器も宝箱のごとく趣向を凝らして作られてきました。中でも香水瓶はそれだけでコレクターが存在するほどです。中世の香水瓶を見るとその豪華さに圧倒され、いかに香料が人々から珍重されてきたかが容易に伺えるほどです。


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元々は中身を入れ替えて使用していた香水瓶

ガラス製の香水瓶が普及する以前は水晶製のものや陶器製のものが存在しました。ときにはジュエリーがあしらわれるなど、惚れ惚れと見ほれてしまうほどに美しい美術品です。やがてガラス製の香水瓶が普及し始めます。その昔、香水は専門店で購入したのち自分だけの香水瓶に移し替えて使っていました。お気に入りの香水を保管するため、貴族達は趣向を凝らした贅沢な香水瓶を作らせました。香水瓶の需要はガラス工芸の発展に大きく関与したと言えるでしょう。香水瓶は蒸発しやすい香水を守るため、ピッタリと栓ができることが重要でした。そういった条件を満たしながらも、いえ寧ろそれ故に技術と芸術は発展してきたのです。

 

香水と瓶がセットでプロデュースされる時代に

やがて、香水と香水瓶がセットで売り出されるようになります。香水とその瓶がセットになったことで商品の華やかさはいよいよもって花開きます。この頃の香水瓶は香水を視覚化したものと言っても良いでしょう。

今では大手化粧品会社から多くの商品が出ています。例えばジャン・ポール・ゴルチエの香水は妖しくも甘い、官能的なオリエンタルノートです。そしてその香水瓶は女性の体をモチーフにした香水瓶に入れられています。ニナリッチのレールデュタンは第二次世界大戦直後に発表された香水で、世界の平和をイメージして作られた香りです。そのため、ボトルデザインには平和の象徴たる鳩が使われています。イヴサンローランのオピウムは日本の印籠とモチーフにデザインされており、香水瓶としては画期的すぎるプラスチック製でした。その香りは今でも傑作といわれるオリエンタルノートの香調で、のちの香水に多大な影響を与えたといわれています。

逆にシャネルNo.5のようにシンプルなデザインに立ち戻った作品も見られます。No.5は華やかな香りであり、この香水が発表された当時は華美な装飾を施した香水瓶が主流でした。ですが、そこで敢えてシンプルなデザインにした、というのはかえってこだわりを感じさせます。

まるで見ているだけでその香りが伝わってきそうな香水瓶は中身の香水と同じく、古くから工夫を凝らして作られてきました。香水を楽しむ際にはそのボトルも香りと共に愛で、楽しみましょう。

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