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香りが持つ神秘的な力~宗教にも取り入れられているアロマ



グリーンボトルの香水
 
香りと儀式の関係は奥が深いです。仏教には線香や焼香があり、キリスト教でも大きな儀式の際に香を炊く教派があります。


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ヒンドゥー教でも神様への捧げものとして篝火の中に香料を投げ入れたりしますし、神社にはクスノキやヒノキなどたくさんの木々が植えられていて森の香りを漂わせています。

 

天皇の住まいにも鎮守の森にもアロマが

日本の香道でも『良い香りは怒れる鬼の心をも和ませる』とも言われております。また常緑樹はいつも瑞々しい緑の葉をつけていることから、永遠の象徴として天皇の住まいに植えられた時もありました。

香りの持つ神秘的な力を昔の人たちは感じ取り、利用していたんですね。今回は、宗教と関わりのある香りをご紹介いたします。

 

懐かしい線香の香り、白檀(サンダルウッド)

白檀は2000年以上前から薬用として使われる植物です。アユール・ヴェーダ(インドの健康指南書)には膀胱炎や性病の治療に効果的と記されているそうです。漢方でも処方されています。

瞑想や数々の儀式に使われるのはもちろんのこと、古くエジプトではミイラの防腐剤としても使用されていました。サンダルウッドの持つ優れた防虫作用を期待してのことだったのでしょう。

 

キリストに捧げられた乳香

星の輝きによってキリストが生まれたことを知った東方の賢者たちは、長い旅路の果てにいろいろな贈り物を届けました。その中の一つが乳香です。乳香は古来よりユダヤ教などで神に捧げられてきた霊性の高い香りですが、身体的には鎮痛や消炎の作用にも優れています。賢者達は神の子が健やかに育つように願ったのでしょうか。

また黒くいぶした乳香の樹脂はクレオパトラを初め古代エジプトの女性の目元を彩りました。肌に使えばアンチエイジング作用にも優れ、皺を予防すると言われています。

 

神社の材料、ひのき

神社の境内で栽培され、御神木になっていることも多いひのき。式年遷宮が行われた伊勢神宮の鳥居や内宮もすべてひのきでできています。

ひのきは虫に食われにくく、優れた建材として使われています。ひのきでできた檜風呂に入ると爽やかな木の香りで心もほっとしますね。ひのきの香りは安眠の効果が高いと言われています。私の職場では疲れている人こそ、ラベンダーやオレンジよりひのきを選ぶことが多いです。豊かな森林の香りはストレスでささくれた現代人の心を優しく包んでくれるでしょう。

身体的にはむくみにも効果が期待できるので、寝る前のマッサージにもいいですね!

 
こうして並べてみると木の精油ばかりになってしまいましたが、それ以外にも伝説を持つ精油はたくさんあります。例えばギリシアではネロリはゼウスからヘラへの結婚の贈り物として使われた花ですし、ローズマリーは悪霊を払うと信じられていました。人類は本当に昔から香りに神秘を見出してたんですね。

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この記事は当ブログのライター「瀬木やよい」が書きました。

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