ランコム「トレゾァ」~やわらかでしなやかさが漂う大人の香り
昔から大好きな香り、女性につけて欲しい香りがいくつもある私ですが、キュートな女性につけてもらいたい香りはなんといっても、ランコムのトレゾァです。
香りの世界では言わずと知れた名香です。
復活した名香トレゾァ
1952年に発売されるも短命でこの世を去りましたが、1990年に、花の女王、ローズに執着し続けた調香師、ソフィア・グロスマンの手によって今の香りとして生まれ変わり、不動の地位を築きあげました。
彼女はイヴ・サンローランの「パリ」やカルバン・クラインの「エタニティ」など、名香を世に輩出し続けている調香師でした。当時のランコムの口紅の広告に起用されたイザベラ・ロッセリーニの白い肌、漆黒の髪を見て、彼女はトレゾァのインスピレーションを得たと言われています。
ランコム「トレゾァ」の特徴
その香りはピーチ、アプリコット、ベルガモットなどくどくない甘さがまず鼻に飛び込んできて、ローズ、バイオレット、アイリス、ヘリオトロープで一気にフローラルさが漂ってきて、最後はトレゾァの魅力とも言えるサンダルウッドやバニラ、アンバーなどが甘さと熟成された深みを広げていきます。
そしてそのボトルデザインにもこだわりの見える逆ピラミッド型のフォルム、それはまさに1989年のルーブル美術館に作られたモニュメントをオマージュしているかのようです。角は丸みがあり、柔らかでしなやかな女性らしいフォルムを表現しているといえるでしょう。
しなやかな大人の女性に似合う香水
トレゾァは20代後半から、30代の女性にぴったりの香水だと私は考えます。
昨今の女性はモデルのように痩せていることが魅力だと思っている方もいらっしゃると思いますが、男性のようにガッチリとした体型では表現することが出来ない女性のしなやかさ、母性を表現するようなきめ細やかな肌、丸みを帯びたボディライン、それらが合わさって妖艶な雰囲気を醸し出す女性。これこそが魅力だと言えるでしょう。
社会に出て、若いころには引き出すことの出来なかった大人の魅力に拍車をかける香水、これがトレゾァです。
トレゾァのつけ方
トレゾァは一般的にみると、とても持続力のある香水です。なので、膝の裏や太もも、腰回りにワンプッシュ、これだけで十分香ってくれます。
あまり鼻の近くにつけすぎると周囲はもちろん、自分にもきつく香ってしまうので、注意が必要です。できるなら手首も控えたほうがいいかもしれません。体の部位で一番動かす部分であるので香りを振りまきすぎることもあるでしょう。
あなたにとってこの香りがトレゾァになり、あなた自身が、この香りに引き寄せられた男性のトレゾァになれることを祈っております。