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実はこんなに怖かった!便秘が引き起こす症状と下剤の危険性



便秘解消
 
便秘は環境の変化や食生活の乱れなど、ちょっとしたことで起こるありふれた症状です。
ですが、たかが便秘と軽く考えてはいけません。便秘を自覚しながらも忙しくてそのままにしてしまうと実は危険な病気を発症していた、という例も少なくありません。
それでは便秘は正しく対処しないとどれだけ危険なのか詳しく見ていきましょう。


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便秘はどんな症状を引き起こすの?

排便の最大の役割は体内にある老廃物を排出することです。老廃物には食品添加物や汚染物質など、人間に有害な物質も含まれています。
便秘になるとそれら有害物質が排出できず、長期間に渡って体内に蓄積されてしまうのです。

老廃物が蓄積されると代謝が悪化し、お腹が張る、腹痛が起こるなどの症状が出ます。さらに、腹部だけでなく、ニキビなど肌荒れやむくみ、冷えなど体全体の不調を引き起こします。

さらに、溜まった老廃物が体内で異常発酵すると悪玉菌が増えて腸内環境が悪化し、便がさらに出にくくなります。

ひどくなると腸内で水分が欠乏して便が固くなり、手術しないと便が取り出せない状態になってしまうこともあります。
異常に肌荒れがあったり、口臭を感じる、あるいは人に指摘されたりする場合は、腸内で便が固まってしまっている可能性を考えましょう。

さらに、便秘が進むと大腸がんになるリスクが高まると言われています。大腸がんは便がたまりやすい直腸などに発生する確率が高いからです。
また、食べた物の消化吸収を助けるために肝臓から出される「二次胆汁酸(にじたんじゅうさん)」が分泌されますが、便秘だとこの二次胆汁酸が濃くなることがわかっています。これが大腸がんの原因になると言われているのです。

 

便秘は薬では治らないの?

風邪をひいたときに風邪薬を飲むように、便秘の時も薬を飲めば治るのでは?と思う人もいることでしょう。

誤解されがちなことですが、風邪薬も風邪を根本的に治癒しているわけではありません。炎症を一時的に押さえることで、体力が自然に回復することを助けているだけなのです。

同じように便秘の際に服用する下剤はお腹の張りや不快感を助けるために一時的に使用するにはとても効果的です。しかし、下剤を飲むことで一時的に症状が緩和されますが、根本的に便秘が治るわけではありません。

通常の医薬品であれば飲みすぎて症状が悪化することはありませんが、下剤は使いすぎると、副作用の危険性もあります。

 

便秘は病院へいけば治るの?

一週間以上排便がなく、お腹が張る・ガスがたまるなどの自覚症状がある場合は病院へ行くことをお勧めします。

しかし、多くの病院では便秘を治療するというよりはとりあえず排便できればいいだろうという考えになりがちで、市販の下剤に近いものを処方されて終わりというケースも少なくありません。

これは保険医療制度の問題が背景にあります。便秘には自律神経も深く関係しているため、治療するために医師は問診や治療の説明に時間をかける必要があります。しかし現在の枠組みの中では一人の患者さんに時間をかけることが難しく、適切なケアがされないのが現状なのです。

このように、便秘は患者さん自身だけではなく、医療制度の問題もあるのです。現在は消化器系の医師を中心として便秘外来を開設する病院も増えてきました。病院に行く際には便秘外来があるところを選ぶと根本的な治療への取り組みを実施してくれます。

 

下剤はどんな副作用があるの?

便秘は長く続くとお腹の張りや排便時の痛みなど、とても苦しいものです。そんな苦痛を下剤は取り除いてくれます。
しかし、排便できず苦しい思いが続くととりあえず排便できればよいと思うようになり、下剤を頻繁に使うようになると以下のような様々な問題を引き起こします。

 

便秘と下痢の発生

下剤を頻繁に使うと下痢と便秘が交互に発生するようになる場合もあります。下痢は水分やミネラルを必要以上に体外へ排出するため体内のミネラルのバランスが崩れ、むくみなどが起こるだけでなく、意識障害など深刻なケースにつながりかねません。

 

下剤依存症

さらに、下剤を使って排便をしないと不安になり、下剤に依存するケースもあります。
下剤を多用すると腸が動かなくなることで自然な便意が起こりにくくなります。それだけでなく、排便に必要な体内の筋肉が衰えてしまうので、ますます排便する力を失ってしまいます。排便力が衰えると便秘だけでなく、「食事がおいしくない」「お腹にガスがたまる」など、さまざまな症状が出てきます。
下剤に依存する人々は精神的なダメージを受けることがあります。便秘に苦しむ悩みを周囲の人に相談出来ずにいる場合にうつ病や摂食障害などを引き起こしてしまうのです。

 

大腸メラノーシス発症

市販の下剤で最も多く使われているのはアロエや大黄などの成分で、これらは大腸を直接刺激することで便を出す下剤です。
一時的に使用するには効果的なのですが、長期間使用すると腸が刺激に慣れてしまい、通常の量では効果がなくなってしまうのです。
さらには大腸そのものの形が変形する「大腸メラノーシス」という病気を引き起こしてしまうのです。

 
危険な症状を引き起こす便秘。それだけに正しい知識を持ち、適切な処置をすることで危険を回避しつつ、体質を改善していくことが求められるのです。

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カテゴリ: 便秘解消

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