ニンニクには便秘解消効果があった!嫌な臭いを抑える3つの方法
ニンニクは、元気が出る食べ物として有名ですよね。その効果は大きく、ニンニク注射なんてのもあるくらいです。
その上、ニンニクには便秘改善の効果もあるということがわかっています。元気が出て、お通じも良くなるなんて、まさに一石二鳥の食べ物と言えるでしょう。
ではなぜニンニクには便秘改善の効果もあるのでしょうか? 以下ではその理由と、最後に臭い消しの方法をお教えしましょう。
ニンニクは消化を助ける
ニンニクの臭いの元となっている栄養素「アリシン」には、食べ物の消化を促進させる効果があります。その理由は、唾液と消化液に関係しています。
私達が口にする食べ物は全て、唾液や消化液によって、腸で吸収される形に変えられています。しかし、時にはこうした分泌液が足りずに、食べ物が中途半端に消化された状態になってしまいます。そうすると、未消化のまま先に送り込まれてしまい、大きな負担をかけてしまいます。
こうして消化器官に無駄な負担をかけると、疲れてしまい、機能が低下していまいます。そうすると、便秘の原因となるのです。
よく「食べ物はよく噛んで食べなさい」と言いますよね? あれは、よく噛むことによって、消化器官から消化液がキチンと出るからなんです。
ニンニクに含まれるアリシンは、唾液や消化液の分泌を促す効果を持っています。なので、ニンニクを摂ることによって、いつもよりスムーズな消化ができるようになり、便秘の改善に繋がるのです。
ニンニクは胃腸の運動を活発にする
ニンニクに含まれるアリシンは、胃腸の消化を助けるだけではなく、運動を活発にする働きもあるんです。これは、便秘解消にはとても重要です。
便秘になってしまう原因は、腸の動きが鈍くて、便がいつまで経っても腸の中にいることです。便が腸の中にいる時間が長ければ長いほど、水分がどんどん吸収されて固くなってしまいます。
腸の動きが鈍い原因は、腸にあまり刺激が与えられていない、もしくは腸に必要な栄養が十分に与えられていないといった原因があります。
ニンニクに含まれるアリシンは、体内でビタミンと結合して、「アリチアミン」という物質に変わります。このアリチアミンが、胃腸の運動を活発にする役目を持っているのです。
「ニンニクを食べると元気が出る」なんてことはよく聞きますが、ニンニクの効果はそれだけではありません。胃腸の消化吸収を助け、便秘の解消する効果だってあるんです。
ポイントは「刻む」「すり下ろす」
だからと言って、ニンニクをそのまま丸ごと食べればいい訳ではありません。ニンニクのホイル焼きといったレシピもありますが、それでは便秘解消の効果は十分に得られないのです。その理由は、先ほど説明した「アリシン」は、ニンニクをきざんだり、すりおろしたりしないと発生しないからなんです。
ニンニクには、「アリイン」を含んだ細胞と、「アリナーゼ」を含んだ細胞があります。ニンニクを刻んだりすり下ろしたりすることによって、細胞壁が壊れ、この二つの酵素が接触します。すると、アリナーゼの効果によって、アリインがアリシンに変わるのです。そのまま食べてもあまり臭いがしないのは、そのせいなんですね。
なので、便秘解消効果を求めてニンニクを食べるなら、刻むかすり下ろすことが大切なんです。
ニンニクの臭いを抑える方法
いくらニンニクが便秘に良いといっても、臭いがするし毎日食べる訳にはいきませんよね。でも、便秘だけでなく身体全体に良いニンニクを、毎日食べたいという方もいるかもしれません。そこで、ニンニクの臭いを少しでも抑える方法を、いくつかご紹介致しましょう。
食前には牛乳を
食前の臭い対策としては、牛乳が有効です。これは、臭いの元であるアリシンの特徴に関係しています。アリシンはタンパク質と結びつきやすい性質を持っています。なので、ニンニクを食べる前に牛乳を飲むと、牛乳のタンパク質と結合することになるので、嫌な口臭の発生を抑えることができるのです。
食事中には緑茶やコーヒーを
アリシンの特徴は、タンパク質と結びつきやすいだけでなく、緑茶に含まれるカテキンとも結びつきやすいということです。なので、ニンニクの入った料理を食べてしまった時には、食事と一緒に緑茶を飲むのがいいでしょう。
カテキンと結びつきやすいので、できるなら濃い緑茶や、高濃度のカテキンが含まれる物を選ぶと、より強い消臭効果が得られます。
コーヒーもまた、臭い消しの手助けをしてくれる飲み物です。コーヒーに多く含まれるタンニンには、強い消臭効果があるということがわかっています。コーヒーの出がらしが消臭剤として使われることがあるのも、このタンニンが関係しているんです。
タンニンは、深煎りされるほど失われるといいますので、浅煎りの物を選んだ方がいいかもしれませんね。
食後にはパセリ・リンゴ・ウーロン茶を
ニンニクに含まれるアリシンは、体内で消化されると「アリルメチルサルフィド」という物質に変化していまいます。これがあの嫌な臭いの元なのですが、これを除去するのにはウーロン茶が適しています。なので、食後にお茶を飲むのなら、緑茶よりもウーロン茶が良いでしょう。