呼吸を止めないで。基本ポーズでポイントを掴んだヨガを
良いポーズとは、どんな状態をいうのでしょうか?インストラクターさんと、自分のポーズではどこがどう違うのでしょうか。
良いポーズによる効果と、基本のポーズを丁寧にご紹介します。
良いポーズで得られる効果
どんなポーズにも基本となる姿勢があります。
立っている姿勢、あぐらの姿勢、仰向けの姿勢などが基本のポーズと言われています。それらの基本のポーズから派生して、様々なポーズが作られていきます。
基本のポーズが歪んでしまっていたり、指先まで意識が行き届いていなければ、そこから先に続くポーズにも影響が出てきます。
基本のポーズは、体の関節や筋肉に負担をかけず、骨格と筋肉の可動範囲と機能、位置を意識し、忠実に利用していれば、良いポーズをとることができます。
良い基本のポーズを取り続けることで、そこから連なっていくポーズもより心と体に連動したものとなり、良い瞑想を行うことができるという効果があります。
良いポーズを意識する理由
ヨガでのポーズとは、瞑想を行うためとされています。瞑想で自分の心や体、内臓と会話をする時の土台どなるものがポーズです。
そのため、出来るだけポーズは正確な形をとる必要があります。
無理な形でポーズをとっていると体は痛み、心は癒されるどころか苦痛を感じてしまいます。
ポーズによって正確に刺激される部分を意識することで、得られる効果も決まっていくのです。
まっすぐに立っているだけで、良いポーズの時には呼吸の流れ、血液の流れ、エネルギーの流れがわかります。
右か左に重心が傾いていたり、骨盤が前や後ろにずれていると、どこかで滞っているように感じられて気持ちの悪い状態になってしまいます。
体のバランスを確認
自分の体に歪みが無いか、両手の長さ、足の長さ、方の高さなど左右対称になっているかをセルフチェックしてみましょう。
足の長さ調整
1.床にぺたっと足を前に伸ばして座ります。
2.片方の足を伸ばし、息を吐きながら、もう一方の足の指を一本一本開いていきます。
(手を使って開いていってください)
3.伸ばしている足はかかとを突き出して、つま先は上に向けておきます。
この時、意識しておくことは、足の指を開くのは、短いと感じている方の足にしましょう。もし、そういう感覚が無い場合は交互に行ってみましょう。
腕の長さ調整
1.まっすぐ立ちます。
2.両手を頭の上で合わせます。
(小指から順番に、親指まであわせていきましょう。腕は耳の真横を通るようにしましょう。)
3.手を合わせたまま、伸び上がります。
4.息を吐きながら、上体を前後左右に倒します。
(倒すときは吐く、戻すときは吸うという呼吸を繰り返します。)
5.足先は真正面に向けたまま、手を後頭部で組み、息を吐きながら左右に体をねじります。
こうすることで、全身がほぐれていき、腕の長さ、骨盤の位置が整っていきます。
とてもシンプルな動きですが、ちょっとしたことで体の歪みを確認することができます。常に意識することで、日頃どういった姿勢が歪みにつながるかも意識できるようになっていきます。
山のポーズ
基本ポーズの中の基本ともいえる、山のポーズをご紹介します。
普通にまっすぐ立つだけの姿勢ですが、骨格が正しい位置にあって、全身にしっかりとエネルギーが流れている状態にするには、やはり意識しなくてはいけないポイントがあります。
ポイント
1.足は小指から順番に親指まで床につけていきます。足裏全体が、床に着くようにします。
2.足首から上に意識を移していきます。かかとは床にしっかりと着けて、くるぶしを引き上げ、膝下は下げる意識を持ちます。
3.股関節(骨盤も)から下は、重心を下げて、股関節(骨盤)から上は重心を上げるように意識します。
4.背骨は下から順番に脊椎の一つ一つを乗せていく感覚で。
5.肩の力は抜きます。背筋が伸びていても肩が上がっていてはリラックスした状態ではありません。鎖骨が床に水平になっているくらい肩を下げるように意識してみましょう。
6.お腹の下、丹田に意識は集中させておきます。丹田から下は下へ伸びていく感覚で、上は上に伸びていく感覚を持ちます。丹田を中心に、上下にゆっくりと引っ張られているような感じですね。
7.頭頂部に糸が着けられていて、ツーンと引っ張られているような感覚を持ちましょう。まっすぐ首の上に乗っているということを意識してみることが大事です。顎を引くことを忘れないようにしましょう。
ヨガは慣れが大切
あれこれ意識していたら出来ない!と思うかもしれませんが、慣れることが大事です。慣れるためには、まず良いポーズを体と心で覚えてしまいましょう。
鏡があれば、自分の山のポーズをみて、確認してみてください。
あそこに意識を、あっちにも意識をと考えながらやっていると、いつの間にか肩が上がってしまっているかもしれません。
そして、一番大切なことは、息を止めてしまっていないこと。まっすぐに立っているだけでも、これはポーズです。足先から頭頂部へ、呼吸が通っていくことを感じながら行ってみてください。