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箱根の魅力は温泉だけではありません!大涌谷や駒ケ岳で、都内に程近い「火山」を体験しよう!



箱根ジオパーク

 

国内外からの観光客も多く、温泉街として栄えている箱根湯本。
また、星の王子さまミュージアムやガラスの森美術館などの魅力的観光地もたくさんある。
自然や大地を観るジオパークにしては都会中の都会であると言える。そんな箱根湯本では、温泉に入るだけでも箱根火山のジオを体験していることになる。箱根湯本エリアのジオは比較的アクセスが便利で効率よく観られるのでお勧め。

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箱根ビジターセンター

温泉だけでなく、ちょっとディープな箱根を満喫するための情報収集スポット。
館内では富士箱根伊豆国立公園箱根の成り立ちを地形模型、パネル写真、ハイビジョン映像などを駆使してわかりやすく解説している。
なんとうれしい入場無料。

また、環境省に認定されたパークボランティアが見所や解説付きで案内してくれる。ガイドブックを飛び出した、現地だけの情報を知るチャンスなので、参加してみる価値あり。
館内から芦ノ湖が見渡せる“芦ノ湖ラウンジ”もお勧め。箱根湯本駅から箱根登山バスで約40分「白百合台」下車。

 

 

大涌谷(おおわくだに)

箱根ロープウェイ「大涌谷」駅を下車、徒歩すぐにある箱根のメジャー級観光地。
大涌谷噴煙地では、火山地熱により湧き上がる温泉をみることができる。まさに箱根火山が今も尚生きていることを実感できる場所だ。

さらに、地面からボコボコ沸き上がる温泉を見るよりも、火山の上にいることを実感できるポイントがある。
それは「有害火山ガス警報装置」が設置されていることだ。
大涌谷からの噴煙は亜硫酸ガス、硫化水素ガスを含む有害な火山ガス。そのため、長時間の滞在や呼吸器官、心臓などが弱い人の立ち入りを禁止している。
注意事項をよく理解し、安心安全に楽しむのがコツ。
また、湧き出る温泉を利用して作られた、名物“黒たまご”で“ジオを食べる”体験もお勧め。

 

 

駒ヶ岳

山頂までロープウェイで行くことができるお気軽ハイキングコースが人気の駒ヶ岳。
箱根の火山活動によりできた山の1つなので、山肌をよくみると溶岩流の痕跡が見られる。山頂には箱根神社の元宮が祀られており、古くから信仰されていた山であることがわかる。
また、参道には神様が白馬に乗って降臨したという“馬降石(ばこうせき)”と“馬乗石(ばじょうせき)”がある。ジオ的に言うならば火山岩からできた“奇岩”だ。
伊豆箱根鉄道グループの芦ノ湖遊覧船と駒ヶ岳ロープウェイが乗車券がセットになったお得なチケットもあり。

 

 

芦ノ湖

箱根山の頂上にある火山の活動によりできたくぼ地の湖、カルデラ湖だ。
約40万年前の噴火に始まり、約3000年前の最後の噴火でついに芦ノ湖が誕生したのだ。
大地の歴史からするとまだまだ若造の湖といえる。富士山が眺望できることや四季折々の景色が楽しめることもあり、国内外からも人気の観光スポットとなっている。
湖面では水上スキーやフィッシングなどのレイクスポーツも盛ん。お勧めなのは遊覧船で芦ノ湖をぐるりと周るプラン。伊豆箱根鉄道グループから出ている比較的スタンダードなタイプの遊覧船と、箱根レイクホテルが運営している“海賊船”タイプがある。海賊船はその外観もさることながら、内装も豪華でソファ席を完備しており人気が高い。

 

箱根ジオパークの特徴

箱根ジオパークは、2012年に秋田県の2エリア、銚子(千葉県)、伊豆半島(静岡県)と共に日本ジオパークとして認定された。
そもそも温泉は火山活動があってこその資源なので、温泉がある地域は大体がジオパークだということだ。
箱根火山は、約40万年の火山活動をしてきたため、様々な大地の成り立ちを有している。現在、箱根の人気観光スポットとなっている芦ノ湖、仙石原、大涌谷も約3千年前の噴火によって誕生したものだ。

 

しかし、大地が生み出した絶景にうっとりばかりしていられない。
大涌谷からは今も尚、火山ガスが噴気し続けている。これは箱根火山が現在も活火山であるということを意味している。箱根火山の活動を振り返ると、群発地震や噴気異常を繰り返しているのだ。
そのため、箱根町では火山防災情報をネットで公開するなど、周辺に暮らす人々に活火山であることを忘れないよう促している。万が一、箱根山が噴火したら首都圏への影響も考えられるといわれている昨今。そういった意味でも都内に最も近い活火山を有した箱根ジオパークは価値があると言えるだろう。

 

 

ジオツーリズムを利用する

ジオパークでは、ジオをより深く理解して楽しむことを目的とした旅や活動を“ジオツーリズム”と呼ぶ。
その一環として、ジオパークの見所を効率よく周れるために、モデルコースを提供している。
各ジオパークにマップやコースが掲載されているので、そちらを参考にすると、見逃すことなくしっかりジオを鑑賞できる。
箱根ジオパークは、箱根、湯河原、小田原、真鶴とエリアを分けたモデルコースを用意。
また、各エリアごとに見所や解説などをしてくれるガイド団体が結成されている。大体の団体はボランティアでガイドを行っており、箱根ジオを知り尽くしたプロが勢ぞろいしている。サイトには掲載されていない地元ならではの情報や季節限定ものが見られる可能性が高いので、参加する価値あり。
※10日~1週間前までに事前予約が必要

 

箱根ジオパーク観光情報

●箱根ボランティア解説員連絡会(無料)
TEL 0460-84-9981 箱根ビジターセンター

●箱根観光ガイド協会(有料)
TEL 0460-85-5443 箱根町観光協会

●NPO法人 小田原ガイド協会(無料)
TEL 0465-22-8800

●真鶴観光ボランティア協議会(無料)
TEL 0465-68-2543 真鶴町観光協会観光案内情報センター

●湯河原まちづくりボランティア協会(無料)
TEL 0465-63-2111 湯河原町地域政策課

●(株)ホールアース(有料)
TEL 0544-66-0152

●湯河原自然ガイド
TEL 0465-63-5599 (株)湯河原総合情報センター

 

小田原、真鶴エリア

神奈川県の中核都市で、歴史ある街として観光資源の多い小田原市。小田原のメジャー観光地、小田原城と一夜城の土台も箱根火山によってできたもの。小田原合戦の史跡を辿りながらジオが楽しめるコースが人気。

 

小田原エリアのジオパーク

神奈川県立生命の星・地球博物館

箱根ジオパークの拠点ともなっている博物館。
「地球・生命・神奈川の自然・自然との共存」の4つを「考える」ことをテーマとしており、まさに箱根ジオパークの拠点に相応しいスポットだ。常設展では恐竜の化石や隕石、昆虫などの標本約1万点以上が展示されている。
お勧めは実物代の標本を展示している「ジャンボブック」のコーナー。高さ3.2メートルの百科事典がところせましと並んでおり、大変ユニークな展示の仕方で面白い。

 

 

小田原城

小田原市のシンボルであり人気の観光スポットとなっている“小田原城”。室町時代に築かれた小田原城は、関東地方を覆う風化火山灰を掘って建造したので、石垣はほとんど使われていなかった。
江戸時代に入り、箱根火山の安山岩で頑丈な石垣を築き、敵の侵入を防いだのだ。このように、歴史を辿るのもジオの一環であり、お城も大切なジオ資源といえるだろう。

 

 

羽根尾貝塚

羽根尾工業団地の敷地から発見された縄文時代前期の貝塚。9000年前から6000年前まで古中村湾と呼ばれる海があった証拠である。
貝塚は県指定文化財として、その一部が小田原市郷土文化館、タウンセンター「こゆるぎ」に展示されている。

 

 

真鶴エリアのジオ

これだ!という観光スポットはないものの、神奈川県の天然記念物に指定されている“ウメボシイソギンチャク”や“サンゴイソギンチャク”など貴重な生物が生殖するエリア。
約15万年前の噴火によりできた真鶴の海岸は、多種多様な生物の住処となっていおり、最もジオパークらしい場所でもある。

 

 

町立遠藤貝類博物館

真鶴半島にあるケープ真鶴の2Fにある施設で、真鶴ジオの拠点ともなっている。水族館とは一味違い、真鶴に生殖する海洋生物たちを見ることができる文化施設として設立された。まずここで真鶴湾について予習しておけば、現地で珍しい生物を見つけることができるかもしれない。

 

 

真鶴ブルーライン

真鶴ブルーラインが愛称の国道135号線は、湯河原町門川から小田原市根府川を結んでいる有料道路。真鶴の岩海岸を通る時はシャッターチャンス!真鶴の絶景を望むことができる。

 

 

岩海岸

海の侵食により形成された海食崖があり、断面を観察すると溶岩と火砕丘(かさいきゅう)でできているのがわかる。また、1911年に廃寺になってしまった如来寺跡があり、保存されている境内洞窟では火砕丘の断面が見られる。

 

温泉でジオ体験!箱根ジオパークと一緒に楽しみたい4つの温泉が観光客を待っています!

箱根と言えばやっぱり“温泉”。
箱根火山が生み出した温泉は、エリアごとに泉質が異なり、現在では“箱根二十湯”と呼ばれるほど。また、別名を“温泉のデパート”ともいう。
どのエリアも絶妙に成分は異なるが、大きくはナトリウム塩化物泉、アルカリ性単純温泉、カルシウム硫酸塩泉、単純硫黄温泉の4つの成分に分けられる。

箱根温泉の開湯は、奈良時代にまでさかのぼり、その歴史は約1200年。浮世絵に箱根温泉が描かれたり、戦国武将も戦いの緊張をほぐしたとか。新宿から特急電車で約90分、温泉三昧で日々の疲れを癒しながらしっかりジオを体験できる。

 

箱根湯本エリア

新宿から特急ロマンスカーで約90分とアクセス便利な箱根湯本温泉。そのため、温泉場、宿泊、お土産屋などが立ち並ぶ1番人気の温泉街だ。日帰り温泉の数も多いので、ジオ見学や箱根観光の締めくくりとして温泉につかって帰るプランがお勧め。箱根山の中でも最も低い場所にある温泉で、泉質はナトリウム塩化物(食塩)を含む単純温泉。
無色透明、無味無臭なので、本当に温泉?と思うかもしれないが、しっかり温泉なのでご安心を。また、成分数は低めなので刺激が少なく、老若男女が楽しめる温泉となっている。効能はオールマイティーで、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、疲労回復、冷え性などに効果あり。

 

 

箱根湯本の日帰り温泉

立ち寄り湯 かっぱ天国

箱根湯本駅すぐ目の前にある日帰り温泉場で、営業時間も10:00-22:00と長く、めいっぱい箱根を満喫した後でも行ける。源泉かけ流しの露天風呂がメインで宿泊も可能となっている。足湯もあるので温泉につかる時間のない人は、是非、足だけでも温泉につけて箱根ジオを体感して欲しい。ホテルや旅館の日帰り温泉よりも入浴料金はやや低めの設定で、スーパー銭湯に近い感覚で気軽に入れるのも特徴。休憩所では軽食やソフトドリンク、アルコールが注文できる。
■営業時間:10:00-22:00
■入 浴 料:大人750円・小人400円
■定 休 日:無休
■所 在 地:神奈川県足柄下郡箱根湯本777(箱根湯元駅正面出口から徒歩3分)
■TEL:0460-85-6121

 

 

弥次喜多の湯

箱根湯本駅から温泉街を通り、徒歩約5分の場所にある日帰り温泉。内風呂と露天風呂、サウナもありで入浴料は900円とやや安め。
露天風呂には、岩風呂と桶風呂2つ、ジャグジー風呂と楽しめる。屋根つきの縁側で涼めば何度でも入れるのが魅力。わりとこじんまりとした温泉ではあるが、立地の良さや清潔感、満足度は高く人気の温泉となっている。
■営業時間:10:00-21:00
■入 浴 料:900円
■定 休 日:無休
■所 在 地:神奈川県足柄下郡箱根町湯本694
■TEL:0460-85-6666

 

姥子温泉(うばこ)

標高885メートル、約3000年前の水蒸気爆発により誕生した。ジオツーリズム「湖尻から大涌谷までの軽登山」のコースにもなっており、ジオファンにも温泉ファンにも人気の温泉。箱根温泉の中でも最も古く、歴史がある温泉で、あの金太郎が眼の傷を癒したという伝説が残っている。また、姥子温泉は夏目漱石著「我輩は猫である」にも登場するので文学ファンにもお勧め。

 

強羅温泉

箱根温泉で最も標高の高い場所にある温泉。四季折々の花や景色が楽しめることでも人気の観光エリア。温泉街としては、早雲山からの引き湯で発展を遂げた場所だ。成分はカルシウム硫酸塩泉やアルカリ性単純温泉などで無色から乳白色の温泉がある。また、日本初のフランス式整型庭園の“強羅公園”とセットで西洋文化と温泉文化が楽しめる。

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この記事は当ブログのライター「bohemian」が書きました。

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