もう無駄にしない！本音で選ぶ日焼け止め：意外と知らない紫外線の話

 
アンチエイジングを語る上で、紫外線から受ける影響は切っても切れない関係にあると言えるでしょう。紫外線は一年中降り注いでいますが、春を迎えるころから急激にその量が増える傾向にあります。特に３月から５月にかけては、寒かった冬を終え過ごしやすいポカポカ陽気に、心地良い爽やかな風が感じられる柔らかな季節であるため、意外と紫外線に対する対策を抜かっている方、甘く見ている方が多いのではありませんか？

 
しかし、紫外線は冬から春にかけて緩やかな曲線を描くように少しずつ紫外線量を増やすのではありません。急激に増えるのです。特に５月ともなると、夏真っ盛りの７月や８月と変わらない量の紫外線が降り注いでいます。地球の温暖化と共に紫外線の強さは一昔前と比較になりません。アンチエイジングを心掛けたい年齢層の方は、ご自分が子供の頃、もしくは若かったころのような「夏は焼ける」という意識を変えて春先、もしくは一年中の紫外線カットを心掛けておきましょう。

 

そもそも紫外線ってどんなもの？

そんな紫外線にはA波とB波とC波という３つのタイプがあることはご存知ですか？　このうちC波に関しては太陽から地球に届く前にオゾン層で遮られるので問題ありません。しかしA波B波に関しては直接影響を受けてしまいますので、それらから肌を守るために販売されているのが日焼け止めです。しかし日焼け止めは値段やテクスチャーによって様々種類が発売されており、今ひとつ内容が掴みきれないままにお使いの方も意外と多いのではないかと思います。そこで一度、紫外線とは、日焼け止めとはどういったものなのかを見ておきましょう。

 

しわやたるみの原因となる紫外線A波

紫外線A波は主に、肌を黒く焼き、しわやたるみを引き起こす要因となります。肌が黒くなるのは、「メラニン」と言う物質を出すことによって肌を守ろうとする現象ですが、「しわ」「たるみ」は紫外線の影響により真皮層にあるコラーゲンヤエラスチンが破壊されてしまって、肌の弾力が無くなったことで表面化します。こういった「肌の垂れ下がり」はアンチエイジングにおいて最も注意しておかねばならない点だともいえます。何故なら、スキンケアでの回復には非常に時間がかかりますし、またメイクをしてもなかなか消せるトラブルではないからです。

 

しみやそばかすの原因となる紫外線B波

次に、紫外線B波は「しみ」や「そばかす」などの要因となり、最悪の場合皮膚がんをも招いてしまいます。「しみ」「そばかす」ならいざ知らず、皮膚癌となると最早アンチエイジングどころではありません。比較的治癒率の高いがんではありますが、中にはメラノーマといった致死率の高い皮膚がんもありますので、若さを保つため、という事だけでなく命を守るためには女性だけではなく男性にも紫外線に対する危険認知を持って頂きたいところです。

 

日焼け止めの選び方

この紫外線から肌を守るために作られているのが、皆さんご存知の【日焼け止め】ですね。日焼け止めにはSPFとPAの２種類の表記で、紫外線をどれほどカットできるのかが示されています。

 

SPF、PAが表すもの

SPFとは紫外線B波をカットし、その数値は数字で示されます。昔は上限がなく高い数値が際限なく書き込まれていましたが、技術の向上と共にキリがないということで今では最高値が50、それ以上を示すために50の右上にプラスマークがつくことで表現されています。

そのSPF値の下に書かれているのがPA値です。PAは紫外線A波を防ぎ、その数値はプラスマークを使って、+・++・+++・++++の４パターンで表されています。数が多い方がより効果が高いということです。

 

SPF、PA値は高ければ高いほどいい？

これらを目安に日焼け止めを選ぶのであれば、誰しも「SPF50+でPA++++」の物を選べばいいと思いがちですが、日焼け止めを選ぶ点において大切なのはそれだけではありません。むしろ、どれだけ表記の高い物を選んだとしても長時間に及ぶ屋外活動においては約２時間ごとに塗り直さなくてはいけませんし、汗をかいたり水に濡れたときなども塗り直した方が賢明です。朝塗れば真夏の一日でもレジャーを楽しめる、というような便利グッズではないのです。

 

ポイントとなるのは使用感や使い勝手の良さ！

ですから日焼け止めを選ぶときには、数値は参考程度にして、重視していただきたいのはそのテクスチャーの心地良さです。日焼け止めは価格帯が広く、お安いものであれば数百円で買えるものもありますが、しかしかといって伸びが悪かったり、妙に青白く色が残ったり、また消しゴムカスのようにボロボロと剥がれてくるようなものを買ってしまうと、不快感や見た目の悪さに繋がる恐れがあります。

そのため、日焼け止めを選ぶ時にはまずテスターがある物を探しましょう。一度自分の肌に塗ってみないと、その日焼け止めがしっとりタイプなのかさっぱりタイプなのか、またその感触が自分に合うかどうかが分からないからです。サラッとしている日焼け止めは良く汗をかく方にはベタつきが無く使いやすいですが、タイプによっては肌が突っ張るような乾燥を感じる方もいます。反対にしっとりとした日焼け止めは、あまり汗をかかない方や元々乾燥肌の方には心地良いですが、汗をかいた時に「ヌルッ」とするようなベタつきを感じる場合もあります。

 

日焼け止めはどこに塗る？

また日焼け止めの中には、顔と体、両方に使えるという物も少なくありません。しかし、お顔と体では皮脂腺や汗のかき方などに大きな違いがある為、一本で全身使えて便利、と一概に言えない事もあります。体に使っているサラッとタイプをお顔にのせると乾燥を感じ毛穴が目立つ、というようなこともありますし、反対にしっとりタイプを使うと皮脂などによりメイクが崩れやすい、という懸念も抱えることになります。できれば、お顔と体、日焼け止めは使い分けるようにしましょう。こうやって使用場所に合った物を揃えた方が、コストパフォーマンス的にも結果的には良い結果を招くと思いますよ。

 
日焼け止めは日によって使うものではなく、基本的に毎日使う物です。折角アンチエイジングや健康面において肌を守るために買おうというのですから、テスターやサンプルなどを使ってご自分の肌質と生活習慣に合った物を選ぶといいですね。