マッサージ&ストレッチで便秘解消!蠕動運動を促すための4つの方法
便秘を解消するうえで知っておきたいのが「蠕動運動」です。
まず蠕(ぜん)動運動とは人間の消化器官に限って言うと食べ物を消化管の収縮によって食道から胃、胃から小腸……などと食べ物を押しだしていく動きのことを言います。
特にこの蠕動運動は自律神経に支配されているため人間が意識的に運動を激しくしたり弱くしたりすることが出来ないため恒常性維持機能(ホメオスタシス)を担う運動であるともいえます。
蠕動運動が鈍くなると便秘になる
しかし、便秘気味の人はこの蠕動運動が鈍い人が多いのです。
ですからそういった便秘の方は食べ物を食べるとかマッサージをするとか外部からの物理的な刺激を行わないと便秘を再び引き起こしてしまうのです。
特に腸壁を刺激するタイプの便秘薬や自律神経に直接働きかける便秘薬を使ている人はこの蠕動運動を促すために処方されているのですね。
蠕動運動を促すにはどうすれば良い?
この蠕動運動はいきなり正常にすることはできないですが、食事などセルフケアで便秘気味の運動を正常に戻していくことも可能です。
1. 食物繊維をたっぷりと摂る
まず食べ物によって蠕動運動を促すという方法は基本的に食物繊維の入っている野菜や海藻類を食べることであり、それらを腸までうまく運搬するには十分な水分が必要なのです。
(機械的下剤と呼ばれているものは水分を腸に集めて蠕動運動を促すというもので、便秘解消には水分補給が欠かせないということが分かりますね。)
2. 生活のサイクルを見直す
また、生活習慣も、蠕動運動は食事や睡眠のサイクル、いわゆる体内時計に合わせて行われているので便秘気味の人は食生活だけではなく一度生活サイクルも見直してみてください。
3. S字結腸部分をマッサージで刺激する
次に外部からの刺激で蠕動運動を促すという方法ですが、S字結腸の部分を刺激するマッサージが一番効果があります。
おなかの左側で骨盤の出っ張ったところからこぶしひとつくらいのところをゆっくりと刺激すると良いでしょう。
この時ガスや便がたまっているとハリがあることを実感できます。
4. ストレッチで股関節周辺のリンパ節を刺激する
また、マッサージ以外にもストレッチをやることも蠕動運動が促されます。
今回紹介するストレッチは股関節周辺のリンパ節を刺激するストレッチなので特に便秘気味の女性にはおすすめです。
股関節周辺のリンパ節を刺激するストレッチのやり方
1. まずはあぐらをかくようにして座り、両方の足の裏を合わせていたくない範囲でかかとを中心に引き寄せていきましょう。
2. そのまま体全体を右側と左側に揺れるように動き、お尻の周りや股関節の周りをほぐしていきましょう。
3. 次につま先を両手でつかんで、リラックスした状態で大きく深呼吸をしながら背筋をのばして足の股間節(付け根)から二つおりになるイメージで、上半身を前に倒して維持します。
このとき、痛みを感じた場合、体勢を少し緩めるか深くゆっくりと息を吐きながら体をほぐしていき、体の力を抜いてリラックスしましょう。
最後に、蠕動運動の鈍さ以外が原因の便秘もあるので不安なことがあったら消化器科のお医者さんを受診されることをおすすめします。