シナモンの効果・効能~シナモンとニッキって同じもの?
トーストやアイスクリーム、パンやお菓子の香料としてもお馴染みのシナモンは、独特の何ともスパイシーで甘い香りが特徴の香辛料です。
そんなシナモンは、実はただの香辛料ではなく、生薬として用いられることもある、体にとって様々な効果を持つ植物だということをご存じでしょうか?
日本ではニッキという名前でも知られているシナモンの、効果や効能についてご説明していきます。
シナモンとは
シナモンは、東南アジアの熱帯地方で栽培されている、クスノキ科の常緑樹です。
この樹皮を剥がして乾燥させたものがシナモンとして、香辛料や生薬として流通しています。
香辛料としてのシナモンは、樹皮を乾燥させたままの形のスティック状のシナモンスティックや、粉末になっているものが販売されています。
シナモンスティックは、紅茶やコーヒー、ココアやミルクなどの飲み物とも相性が良く、シナモンスティックで飲み物を混ぜることで、シナモンの香り高いリッチな雰囲気の飲み物として楽しむことができます。
また、粉末状になったシナモンは、白砂糖と混ぜてシナモンシュガーとして販売されていたり、ドーナツやお菓子にまぶすことで、その甘くてスパイシーな香りが親しまれています。
シナモンの種類
このように、様々な食材と相性が良いことから、「スパイスの王様」と言われているシナモンには、実はいくつかの種類があり、本物のシナモンと言われる最も香り高いものは、スリランカ産のセイロンシナモンだと言われています。
しかしセイロンシナモンは価格もやや高価であることから、一般的に多く流通しているのは、カシアと言われる種類です。
セイロンシナモン同様、東南アジアで栽培されているカシアは、シナニッケイ、ジャワニッケイ、サイゴンシナモンと言われる木の樹皮を乾燥させたもので、セイロンシナモンよりも甘い香りがすると言われており、色も若干赤みがあるようですが、表示としては「シナモン」と表示されているので、普段食べているシナモンは、こちらの方が多いかもしれません。
他にも、日本ではニッキという名称で古くからシナモンがお菓子などに使用されています。
ニッキもセイロンシナモンやカシアと同じシナモンの香りがする香辛料ですが、セイロンシナモンやカシアが樹皮を乾燥させたものなのに対して、ニッキはシナニッケイという木の根の皮を乾燥させて作られたものなので、使用されている部位としてはちょっと異なるということになります。
しかしセイロンシナモンもカシアもニッキも、香りや風味に若干の違いはあれ、基本的にはシナモンと認識されている香辛料で、シナモンとしての効果効能は、ほぼ同じと考えて良いようです。
シナモンの持つ気になる効果効能は?
スパイスの王様と言われているシナモンには、良い香りやスパイシーで甘い風味だけでなく、様々な健康や美容に対する効果効能があります。
毛細血管を保護して修復する効果
シナモンを摂取すると、血管が強くなるということを聞いたことがあるでしょうか?
これは、シナモンを摂取することで、傷ついた毛細血管を修復したり、保護する効果が期待できることによります。
毛細血管を修復して保護することによって、全身の血液の流れがサラサラになることから、体の隅々にまで血液が行き渡り、冷え症の改善や、新陳代謝のアップ、美肌効果も実感することができます。
ダイエットにも役立つ、血糖値やコレステロールをコントロールする作用
甘い物と一緒にシナモンを摂取すると、血糖値の急激な上昇を緩やかにすることができます。
シナモンを摂取することで、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きが活発になることから、同じものを食べても血糖値の上昇を抑え、太りにくくするダイエット効果が実感できます。
また、コレステロールを下げる効果もあることから、生活習慣病の予防にもピッタリのスパイスと言えます。
殺菌効果とリラックス効果
シナモンは古代エジプトではミイラの防腐剤として使用されていた程、優れた殺菌効果があります。
このことからシナモンを摂取することで、風邪などの感染症を予防できることがわかります。
また、炎症を抑える効果もあることから、関節炎などの症状を和らげる効果もあると言われています。
シナモンのスパイシーで甘い独特の香りは、スパイスの王様として世界中で愛されている通り、抑うつ効果があり、気分をリラックスさせることもできます。
抗酸化作用によるアンチエイジング効果
シナモンには、クマリンやケイ皮酸、オイゲノールといったポリフェノールがたっぷり含まれています。
このことから、ポリフェノールの抗酸化作用により、老化の原因となる活性酸素を除去する優れたアンチエイジング効果を実感することができます。
シナモンの抗酸化作用は、アンチエイジング以外にも、ガンなどの病気を予防する効果もあると言われています。
美肌や健康を目指す上でも、定期的にシナモンを摂取して、体の中からアンチエイジングを実現していきましょう。
胃腸の調子を整える働き
シナモンは桂皮という名前で漢方薬や胃薬に使用されている生薬でもあります。
このことから、シナモンを摂取することで消化を促進したり、胃を丈夫にする健胃効果を得ることもできますし、便秘を解消する効果も期待できます。
このようにシナモンは健康や美容に嬉しい効果がいっぱいの、スパイスの王様です。
入手しやすく使いやすいスパイスなので、毎日の生活に適量を効果的に取り入れて行きましょう。