八支則で生き方が変わるかも?アシュタンガによる8つの教え「八本の枝」とは?
ヨガの教本「ヨーガスートラ」には、ヨガの具体的な手順が記されています。その手順「アシュタンガ」とは、八本の枝という意味があります。ヨガを行っていく上で知っておくと良い「八本の枝」を八支則と呼んでいます。
「禁戒」(ヤマ)
理想的な心身を作り出す為に、日常生活で行わない方が良いとされていることです。暴力はふるわない、嘘はつかない、盗まない、心身のエネルギーを無駄使いしない、暴飲暴食をしないということです。
「勧戒」(ニヤマ)
理想的な心身を作り出す為に、日常生活で率先して行うべき事です。心身を常にきれいにしておく、満足する心を持つ、苦しさを受け入れることの出来る強さを培う、良い書物を読む、お祈りをして心を清浄化するということを常に意識しておきましょう。
「坐法」(アーサナ)
瞑想を行う姿勢を見つめ直し、正しましょう。
「呼吸法」(プラーナヤーマ)
瞑想を行う時、ポーズを取るとき、常に自分の呼吸をコントロールしましょう。
「感覚制御」(プラティヤハーラ)
感覚を理解し、五感をコントロールしましょう。感覚に意識を集中させ、感じられるように心静かに過ごすように心がけましょう。
「集中」(ダラナ)
意識を一つの対象に集中させましょう。大切なことは、集中の対象を見守り、感じて理解し、一体感を築くことです。まずは自分自身の呼吸に集中してみましょう。
「瞑想」(ディアナ)
集中が深く安定している状態を瞑想状態と呼びます。努力して行うのではなく、集中が進むことによって自然に起こる状態を指します。
「三昧」(サマディ)
集中がさらにすすみ、深まって自分と集中の対象との完全な一体感が築けた状態を表します。対象物を感じ、理解することから始まります。
意識すると心穏やかに過ごせるようになります
こうして書き出してみると、精神的にとても難しいように感じられますが、日頃から気に掛けていると、心穏やかに過ごすことが出来るようになります。
慌ただしく生活する中では、特別な修行の様に感じるかもしれませんが、意外と日頃から心がけることができます。
たとえば集中の対象を、日頃接している家族に当てはめてみると、相手の意識に集中し、相手の立場で物事を考えてみるようにしましょう。自分と他者の間の隔たりを無くし、一体感を感じられるようになります。
ヨガは身体を鍛えるだけでなく、精神的な心の部分もこうして磨き上げていくことが出来ます。ヨガとは、人間本来の姿と心で自然と調和して生きていく方法の一つだと思っています。まずは何事にも謙虚な気持ちで、受け入れることから始めてみてはいかがでしょうか?