> >

大人とは違う子供の便秘解消法。乳幼児・小学生のための原因と対策



男の子とママ
 
乳幼児期の便秘は大人と違って、排便をするための筋力が弱いために起こることがほとんどです。
便秘になりやすいのは母乳からミルクへ移行する時期や、離乳食の開始時期。
さらに、一番多いのが乳幼児期のトイレトレーニングの時です。


スポンサードリンク



 
学童期の通学開始時期や学校で排便を我慢してしまう場合にも便秘が起こることがあります。
これらがきっかけになって、便が硬くなって排便が苦痛になって我慢するようになり、さらに便が硬くなる、といった悪循環に陥ってしまいます。

学童期を過ぎると過敏性腸症候群が加わってきます。
これは生活習慣の変化によりストレスが加わり、自律神経のバランスが崩れてしまうことが原因です。

 

大人からのプレッシャーが便秘につながる

子供の性格にもよりますが、デリケートな性格な子供は、大人の態度によって追い詰められて便秘になってしまう例も最近では問題視されてきています。
特に、トイレトレーニングの時に「失敗すると怒られる」ことが繰り返されると自己評価が低くなってしまい、便秘の悪循環に陥ってしまうとされています。
トイレトレーニングのときには失敗しても怒らずに、忍耐強く見守ってください。
成功した時には思いっきり褒めてトイレは楽しいものだという印象を持たせるような工夫をしてください。

 

子供にも朝のトイレ習慣を

特に、乳幼児期以降は、朝起きた時にコップ1杯の水を飲む習慣をつけること。そして必ず朝食をとって腸を目覚めさせてください。
学童期では登校前にトイレに行って排便をする習慣をつけるため、十分な時間(15分くらい)を確保してあげてください。

また、夜更かしをすると興奮状態になりやすく、自立神経が乱れがちになります。これが朝の排便を抑制する原因ともなるので、規則正しい生活ができるよう、気をつけてあげましょう。

 

「常識」が当てはまらない子供の便秘解消法

便秘解消に牛乳が良いとよく言われますが、これは大人に限ったことで、子供には当てはまりません。
日本人は乳糖の分解酵素の活性が低下していく民族なので、牛乳をたくさん飲むと便が緩くなるのだそうです。
ところが子供には牛乳に含まれている乳糖の分解酵素が十分にあるので、牛乳をたくさん飲んでも便が緩くなって便秘解消というわけにはならないのです。

ちなみに、酪農生活の習慣があるヨーロッパの民族では、大人になっても乳糖の分解酵素は活性化している状態を保てるので、問題はないそうです。

逆に、牛乳は便を硬くするという小児科医の説もあるほどです。
母乳の栄養よりも人工栄養の乳児の方が便は緩めです。また、牛乳アレルギーの場合は下痢だけではなくて、便秘になってしまうことが報告されています。
便秘解消方法をいろいろ試しても解消されない場合は、牛乳を制限することも試す価値があると考えられています。

 

乳酸菌やビフィズス菌も効果なし?

また、便秘には乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を摂取すると良いとされていますが、子供にはこちらも当てはまりません。
子供の腸内細菌は元々善玉菌が優位にあるので大人ほどには効果が期待できないのです。
便秘の解消には食物繊維を豊富に摂取することが良いのですが、子供の場合「年齢+5g」を目安に食物繊維を摂取するようにしましょう。

ただし、食物繊維をたくさん摂らせようとして野菜ジュースを飲ませても、野菜ジュースには食物繊維がほとんど含まれていないので、便秘の解消にはなりません。
「野菜嫌いに野菜ジュース、便秘気味だから牛乳多飲」これが子供の便秘を作っていると力説している小児科医もいます。

 

便秘解消には十分な運動を

大人だけではなく、子供も運動量が減少すると便秘になりやすくなります。
乳幼児期は十分に動き回ることができるスペースを取ってあげて、歩けるようになったら外の出て遊ばせるようにすると、腸の動きが活発になって排便が促されます。
十分に運動するスペースが取れない場や外で遊べない場合は、家の中でもできる屈伸運動や金魚運動も効果があります。

 

ストレスをためない工夫を

精神的な要因を取り除いてあげることも便秘解消には効果的です。
便秘気味の際に子供の様子を見ていて、笑ったときや泣いたときに排便をするようなら、心理的あるいは精神的な要因を疑ってみてください。
母親に強いストレスがある場合や、夫婦喧嘩をしている場合にも、子供が便秘になってしまうと言われています。
また、心理的なストレスによって起こる便秘の場合は、頭痛やおう吐、腹痛といった症状が現れることもあります。

このようなストレスからくる便秘の場合には、腸を刺激する下剤や冷たい水、牛乳などは逆に腹痛や下痢の原因になってしまうので、穏やかに腸の調子を整えるような薬を使用して食事にも気を付けるようにしてください。一番は大人からのストレスを軽減することなのですが。

 

生活習慣の改善で解消することが多い子供の便秘

腸内の環境を整えて、機能を改善させることによって、体中の器官や性格にも良い影響を与えることが最近の研究でわかってきました。
特に子供の腸は、親の日常生活における努力によって鍛えることができます。便秘の場合にも、食生活や生活習慣を変えていくことで腸内の環境を整えることができるので、慢性的な便秘でも解消できることが多いと言われています。
乳幼児が便秘しがちな場合には、毎日排便日記をつけるようにして、便の状態を把握することで慢性便秘症になるのを防ぐようにしましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク
カテゴリ: 便秘解消

Comments are closed.