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便秘って何科を受診すべき?どんな診察や検査、治療が行われるの?



便秘解消
 
便秘に悩んでいる方は、この数十年の間、増加傾向にあります。
日本国内では800万~1000万人くらいの方が便秘に悩んでいるのではないかと言われています。
参考までに挙げたこちらの数値は、便秘を自覚している人数なので、実際には便秘の症状が起きている人数はこれより多いと考えられます。


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特に若年層の女性の多くが便秘で悩んでいます。
しかし、年齢が上昇するにつれ、男女ともに悩んでいる人も増加傾向にあります。
これは加齢によって肛門括約筋や腹筋などの筋力が弱くなってくること、また、腸の蠕動運動が鈍くなることが原因として挙げられます。

 

便秘の治療はどこで受けられる?

最近では便秘治療を専門にしている「便秘外来」が注目を集めていて受診希望者が急増しています。
「便秘外来」を設置している病院や情報量もまだ不足しているのですが、ネットで検索すると「便秘外来」のある病院が調べられます。

一例を挙げますと、

 
・順天堂大学医学部付属順天堂病院
 東京都文京区

・小林メディカルクリニック 新宿御苑
 東京都新宿区

・あきばクリニック
 神奈川県横浜市

・国立病院機構大阪医療センター
 大阪市中央区

などです。

自宅付近に「便秘外来」がない場合、便秘治療のために「何科にかかればいいのか」と悩んだら、内科を受診すれば間違いないかと思います。
便秘の原因が消化器官にある何らかの問題であることが多く、これは内科の診察範囲になってくるからです。
内科の他には胃腸内科また消化器内科などにかかっても良いでしょう。
症状にもよりますが、併せて痔を治療したい場合は肛門科を受診してください。

 

市販の便秘薬の長期服用は避けて

便秘解消のために市販の便秘薬をお使いの方も多いでしょう。
しかし、市販の便秘薬はあくまでも対処療法にしかすぎません。生活習慣そのものを改善しないと必然的に長期間服用することになってしまい、習慣化してしまう恐れがあります。
また、ただの便秘だと思っていても、重篤な病気が隠れているかもしれません。

もし、生活習慣を改善しても便秘が原因だと思われる不快な症状が数週間以上続き、市販の便秘薬を常用または大量に服用している場合は、いち早く医療機関を受診するようにしてください。

 

便秘での診察はどんな内容?

一般的には診察は問診から始まります。
次のような点について聞かれます。正直に答えましょう。

 
・便秘になったのはいつからか
・排便の頻度と便の状態について
・腹痛の有無、有りの場合、痛みの程度はどのくらいか
・便秘以外に熱や腹痛はないか
・お腹に張りがあるか
・便意はあるか
・温水洗浄便座を使用しているか
・食生活について
・ダイエットをしているかどうか
・便秘薬を服用している場合は、その種類と服用期間について
・利用している健康食品はあるか

 

温水洗浄便座の使用について

温水洗浄便座の使用の有無について聞かれるのは、水の勢いを最大にして肛門の奥に水を入れ、刺激をすることで排便を促す人がいるからです。
しかしこれでは自然に排便を促すための神経が鈍くなってしまい、さらに便秘になってしまうだけではなく、直腸の粘膜を保護している粘液まで洗い流してしまいます。
そうなると、粘膜が傷ついて便意の感覚も衰えていきます。
これらの理由から、温水洗浄便座の使用の有無が聞かれるのです。
本来は、水の勢いを弱くして肛門の外側を洗うというのが、温水洗浄便座の正しい使い方です。

 

触診と検査

次に触診で便秘の重さや種類について大体の検討をつけていきます。
そして、検査をします。
こちらは病院によって検査内容が異なります。
病気が原因で便秘になっている場合は、この時点で異常が見つかる場合もあります。

このようにして、便秘の種類と原因を調べていきます。
そして、患者さんに合った治療方法で便通の改善をしていきます。

 

便秘を治療する方法

治療方法は基本的に、

 
1、生活習慣の指導
2、食生活の指導
3、薬の処方

の3つが中心となります。

 

1. 生活習慣の指導

ウォーキングやラジオ体操などの適度な運動をすることと、便意がなくても朝食後はトイレに行く習慣をつけること。そして、もし便意があった場合は我慢しないで、トイレに行って排便する習慣をつけることなどが指導されます。

また、食生活においては1日3食食べること。特に朝食は必ず食べることが重要です。

 

2. 食生活の指導

意識的に食物繊維を多めに摂取した上で、水分を多めに補給してください。
そうすることで、便が膨らんで柔らかくなるので自然な排便が促されます。
さらに、腸内環境を改善するために、ヨーグルトや乳酸菌飲料などを摂取して善玉菌を増やしてください。
また、冷たい飲み物ではなく、なるべく温かい飲み物を多く摂取してください。

 

3. 薬の処方

処方される薬は、患者さんの症状に合ったものが処方されるので、途中で服用を止めずに、便通の様子を医師と相談しながら薬の量を調整してください。
また、浣腸により排便を促す場合もありますが、慢性の便秘または便のつまりを解消する際の、あくまでも一時的な処置として使用します。

 
たかが便秘だから、恥ずかしいからと自己判断で市販の便秘薬を長期間服用することは避けましょう。また、自己流での浣腸は、まれに直腸に穴が開いてしまう例もあるので、くれぐれも注意してください。
体調に変化があった場合は軽く考えず、医療機関に相談して適切な対処方法を指導してもらってください。

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カテゴリ: 便秘解消

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