お酒を飲みすぎると太る理由。ダイエット中の適量を知ろう
ダイエット中の「お酒の種類」や「おつまみ」同様、気をつけたいポイントは「飲む量」です。
アルコールの大量摂取はカラダに悪影響だというのは皆さんもご存じのはずです。
いくらお酒の種類を糖質の少ない蒸留酒にしたり、おつまみに気を使ったりしても、量をたくさん飲んでしまってはダイエットの効果が出にくくなってしまうのは当然です。
では、アルコールはどのくらいの量が適正量になるのでしょうか。
アルコールの適正量
お酒の適正量というのは、個人個人異なります。
お酒が遺伝的に強い人もいれば、弱い人もいます。男性もいれば女性もいますし、太っている人もいればやせている人もいます。年齢も様々です。全員が同じ適正量というわけではありませんね。
ワインや日本酒(度数15%)であれば 1合(180ml)
焼酎(度数25%)であれば 0.6合(110ml)
ウイスキー(度数40%)であればダブル1杯(60ml)
と言われています。
女性は男性の半分から3分の2くらいが適正量とされるだけでなく、お酒に弱い人はそれよりも少ない量、高齢者も同様にこれよりも少ない量が適正量です。
ダイエットの場合も、もちろん少ない量の方が良いのですが、上記を目安にして適正量を超えないように十分注意しましょう。
体の中でアルコールが分解される仕組み
アルコールを飲みすぎると、ダイエットにどう影響してくるのでしょうか。
それを知るには、アルコールがカラダに入ったらどうなるのかを知っておきましょう。
アルコールは、体内に入ると胃と小腸から吸収されます。
胃と小腸から吸収されたアルコールはまず、血液に入り肝臓へ運ばれ分解されます。最終的には水と二酸化炭素になり、そのほとんどが体内にとどまることなく排出されます。
肝臓では、アルコールがアセトアルデヒドに分解されます。実はこのアセトアルデヒドは毒素で、お酒を飲んだ時の吐き気や頭痛、二日酔いなどに関係していると言われています。
その後、肝臓で生成されたアセトアルデヒドは、そのまま分解され無害な酢酸となります。
肝臓で分解しきれなかったアルコールについては、再度全身を巡り肝臓に戻ってきて分解されるという工程が繰り返し行われています。
アルコールを飲むことによって、肝臓がフル活動しているということがわかりますね。
アルコールは栄養素を大量に消費する
このアルコールを分解している過程では、多くのビタミンとミネラルを大量に消費してしまいます。
また、アルコールによって吸収が阻害されてしまう栄養素もあります。そのため、たくさんお酒を飲む人ほど、ビタミンやミネラルが不足しがちになりますので、積極的に摂取する必要があります。
特に不足しがちなのがビタミンB1で、アルコールに含まれる糖質を分解する時に、たくさん使われてしまいます。
ビタミンB1には、糖質を分解しエネルギーに変換・乳酸を分解し疲労を回復する・神経系の働きを活性化・精神の安定などの働きがあります。
ビタミンB1がアルコールの糖質を分解することによって大量に消費されてしまい不足するということは、食べ物から摂取した糖質の代謝がスムーズに行われなくなることが考えられます。
要はカロリーが消費しにくくなってしまうということです。
脂肪燃焼が後回しになってしまう!?
また、肝臓はアルコールを分解するだけが仕事ではありません。
食べ物から摂取した栄養素を代謝・貯蔵し、体内で使いやすい形に変えています。
たとえば、たんぱく質は小腸でアミノ酸に分解され、肝臓内にて再合成され人体に大切なたんぱく質が作られていますし、脂肪は中性脂肪に分解されたのち肝臓に運ばれ、エネルギーとして代謝されたりするなど、肝臓はカラダを維持するために非常に大切な役割を果たしています。
しかし、アルコールの量を飲み過ぎてしまうと、肝臓の働きが追いつかず、アルコール分解を優先的に行い脂肪燃焼が後回しになってしまうため、ダイエットしにくくなってしまいます。
20gの純アルコールを代謝するには、男性の場合は約3時間、女性の場合は約4時間かかり、分解にかかる時間は飲んだ量に比例すると言われています。
たったビール500ml でも3~4時間、人によってはそれ以上の時間、肝臓はアルコール分解に大忙しとなります。それ以上に飲んでいたら…そしてその時に一緒に食べていたおつまみが糖質たっぷりだったら…と考えると恐ろしいですね。
お酒を大量に飲んでしまうとビタミン不足や肝臓の働きが低下し、ダイエットの効果が大きく減少してしまうことを理解していただけましたでしょうか。
お酒を多く飲んで酔いが強くなっていくにつれ、食欲が増したり、今まで頑張っていたダイエットのルールを守ろうとする意志が弱くなってしまうなど、ダイエットにとっていいことはあまりありません。
ダイエット中のお酒は、適正量を超えないように注意しましょう。