便秘解消のカギは便秘薬と整腸薬の使い分け。市販薬を飲むなら専門家の指導は必須

便秘を解消する手段として良くあげられるのが便秘薬を飲んで便意を促すというものですが、便秘薬以外にも整腸薬という便秘解消法も存在するのです。

便秘薬は、全ての便秘に対応しているわけではない

まず、便秘薬が効く便秘というものは限られており、便が水分を失い固くなった結果排便しにくくなるというタイプや便秘や腸付近の筋肉が痙攣を起こしたりしてうまく蠕動運動が行われないというタイプの便秘、あるいは腸閉塞など腸管の形の変形によっておこる便秘などがあげられます。

 
便を無理やり出すという方法であるならば塩化マグネシウム錠などの便秘薬を飲んで便に水分を含ませて出すことができるのですが、一時的にしかすっきりした状態が続かないうえ、腸の変形が原因の便秘の場合は腹痛を起こすなど便秘薬の服用がさらなる便秘の悪化を招いてしまうこともあるのです。

整腸薬は腸の調子を整えるもの

次に整腸薬に関して言うと、整腸薬はビフィズス菌やガッセリ菌などの乳酸菌を錠剤に含ませているものや整腸作用のある生薬を含ませているものなどが存在し、便秘薬と比較すると整腸薬は「便を出す」ということよりも「腸内環境を整えよう」ということにフォーカスされていると言えます。
ではどのようにして便秘薬と整腸薬を使い分けていったら良いのかというと、便秘のタイプや便秘の続く日にち、あるいは便の形が一つの目安となります。

 
これは一例ですが「いきんでも便が出ない」、そういった便秘の場合は副作用の少ないマグネシウム錠など便に水分を含ませて出しやすくする便秘薬を飲んで排便してその後に整腸薬を飲んで腸の働きを正常化させるという方法があります。

 
また、「お腹のハリがガスが気になる」という便秘の場合は整腸薬を飲んで食生活も野菜をとるなど改善していきます。
その他にも神経を刺激して蠕動運動を促すというタイプの便秘薬もあるのですが、その薬を飲まないと便が出ないなど副作用が起こるというリスクが伴うので使用時には注意しましょう。

薬を使用する場合は専門家に相談してから

便秘の症状や便秘薬と整腸薬の組み合わせに不安がある場合は迷わずに薬局の薬剤師さんに相談されることをおすすめします。
特に独断で薬の組み合わせを誤って選んでしまい便秘を悪化させてしまうということも良く聞きます。

 
最後に、便秘を早く治そうとするあまり便秘薬を飲んで早く出して早く治そうという方が多いですが、便秘薬や整腸薬の誤った服用法で治りがかえって遅くなったりあるいは通常の便秘以外の思わぬ病気であったりすることもあるのでまずは焦らずに薬を選んで便秘を解消していきましょう。

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