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意外と簡単!1回分ずつ作る自家製ごま油の作り方&使い方



ごま油

 

ごま油ってどうやって作られているのでしょうか?
すりつぶしても使えるほどの油は出てきませんよね。でも、作り方が分かると、使い方も変わってきますよ。ごま油の基本の作り方と使い方をご紹介しましょう。

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ごま油の基本の作り方

ごま油の伝統的な製法をご紹介しましょう。

 
<焙煎>
ごまを鍋に入れ、煎ります。ここで、ごま油の色と香りが出ます。*白ごま油を作る時は焙煎を行いません。

 
<放冷>
広げてごまを冷まします。ここでたんぱく質を凝固させます。

 
<粉砕>
ごまをすりごま上に砕きます。

 
<蒸す>
蒸気で蒸して、水と油を分離させます。

 
<圧搾>
圧力をかけてつぶし、油を搾り出します。

 
<ろ過>
油に含まれるごまの皮や沈殿物を和紙でろ過して取り除きます。

 
<熟成と仕上げろ過>
不純物を沈殿させるために静置します。仕上げに再びろ過し、不純物を取り除きます。

 
以上のごま油の製法のうち、メインは圧搾です。
圧搾は、現代の機械化された工場では、機械による強い力で圧搾していますが、伝統的な製法を守っているメーカーでは、「玉絞り」と呼ばれる方法が採られています。

 

伝統的な製法「玉絞り」

江戸時代に考案された玉絞め機を使います。
玉絞め機は、鉄の細長い板数十枚を円形に並べ、鉄の輪で巻いて固定した桶です。3本の鉄輪が等間隔で巻かれており、その桶の上部に「玉石」と呼ばれる石(現代では鉄)が固定されています。

 
はじめに、麻袋に詰め込んだごまを桶に押し込み、玉絞め機にセットします。
桶が油圧で持ち上げられると、上部の玉石に押し付けられ、圧力を受けます。
それにより、ごまがつぶされ、絞られて、鉄輪の隙間からごま油がにじみ出てきます。

 
機械で絞るよりも圧力は弱く、時間がかかりますが、その分、摩擦熱で栄養分が壊れることなく残りますし、搾り過ぎないので、上質のごま油となります。

 
家庭でごま油を作るには、この圧搾の工程が難しいのですが、最近は、家庭用の絞り機も販売されています*。これを使うと、ごまだけでなく、えごま、アーモンド、くるみ、椿など、いろいろな素材から搾り立てのオイルを楽しめるんですよ。

 
1回で、ごま18gから3~4g、約小さじ1杯の油が採取できるので、1回分の調理に使う分量だったらすぐに作れます。絞りかすもお菓子やごま和えに使えるので、ごまの栄養を丸ごと摂り入れられるのも嬉しいところ。
ご家庭に1つあると、家族で各種の油を楽しめるようになりますね。
*参考URL:http://www.ishinoss.jp/shiboro-mini.html#S-

 

 

ごま油の種類

ごま油には、茶色いごま油と透き通った白ごま油があります。濃い茶色のごま油のほうが一般的ですが、白ごま油も根強い人気があります。この色の違いは、製法の違いによるものです。
作る過程で加熱すると茶色いごま油になり、一貫して低温で処理すると白ごま油になります。

 
上記の工程では、最初の焙煎の工程により、茶色いごま油になります。普通は煎ったごまを圧搾して作るので、茶色いのが普通なんですね。
ごま油のメーカーは全国に多数ありますが、茶色いごま油しか製造していないメーカーが多く、白ごま油は限られたメーカーでしか作られていないのが実情です。

 

 

茶色いごま油

茶色いごま油は、香ばしい香りが特徴なので、香りを活かした調理法に向いています。

 
とくに天ぷらに使うと、カラッと揚がるのでオススメです。
普段の揚げ湯に3割程度ごま油を混ぜてみて下さい。ごまの風味もプラスされて天ぷらがおいしくなりますし、酸化しにくい油なので、揚げ油が長持ちしますよ。

 
そのほか、炒め物に使うと香ばしく仕上がり、焼き物に使うとふっくら焼けるというメリットもあります。
普段のサラダ油の代わりに使えるので、いろいろ試してみて下さいね。

 

 

白ごま油

白ごま油は、無色無臭ですが、調理の際に加熱するとほんのりごまの香りが広がります。
そのままで使うと香りがしないので、素材の味と香りを楽しむレシピに向いています。生野菜のドレッシング、お刺身にかけてマリネやカルパッチョにも。

 
白ごま油は、加熱しないで作られているので、ビタミンEが損なわれず、抗酸化作用が高いのが特徴です。
料理で摂り入れるのも良いですが、肌に塗れば高い美容効果も得られます。
インドでは、はるか昔からアーユルヴェーダの健康法で白いごま油が使われてきました。最近では「セサミオイル」としてオイル美容にも重宝されています。

 
スキンケアでは、洗顔後の肌に薄く伸ばすと保湿効果でしっとり感が長持ちします。
ボディケアとしては、マッサージオイルとして全身に使えます。ゆっくり浸透していくので、じっくりやさしくマッサージができて、リラックス効果もありますよ。
ヘアケアには、頭皮マッサージに使うと、頭皮が健康になり、薄毛や抜け毛、白髪を予防する効果もあります。
万能オイルなので、気になるところに使ってみると、今までのケアを見直すきっかけになるかもしれませんね。

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