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ストレスホルモン「コルチゾール」が老化を促進させるメカニズム




 
人生を楽しそうに生きている人ほど、見た目も若々しく見えるものです。逆にストレスばかりに晒されて、つまらなさそうに、そして辛そうに生きている人ほど、見た目も老けてみえますよね。

この両者を分けるのは、一体何なのでしょうか? それは、ストレスによって生み出されるホルモン「コルチゾール」が関係しているんですよ。


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ストレスフリーだと長生きする

ストレスホルモンであるコルチゾールはどれだけ身体に悪いのでしょうか? 食卓にも並ぶ鮭を使って、それを実験した科学者がいました。

鮭は産卵の時期になると、卵を産むために自分の生まれた川に戻ってきて、産んだ後にすぐ死んでしまいますよね。実はその原因が、なんとコルチゾールにあるのではないかということがわかっているんです。

産卵時期の鮭のコルチゾールレベルを計ってみると、とても高くなっていることがわかりました。それが理由で身体中の細胞が傷つき、傷を負っても治らないので、産卵後すぐに死んでしまうのではないかと考えられています。

試しに鮭からコルチゾールを一切分泌できないようにしたところ、普通よりも1年も長く生きたということがわかっています。鮭の寿命は大体3~7年間しかないので、人間で考えると15年~30年くらい長生きしたということになるんです。

コルチゾールのレベルが高いとどんな動物でも早死することが明らかになっています。これまでの研究から、コルチゾールはいくつもの悪影響を体に及ぼすことがわかっているんです。

 

ストレスは細胞分裂の寿命を短くする

人間の細胞は、分裂できる回数に限りがあります。なので、いずれは細胞分裂ができなくなって、身体の老化が始まってしまうのです。年齢を重ねるごとに身体が老いてしまうのは、細胞分裂ができなくなって、古い細胞ばかりになってしまうためなんですね。

ストレスホルモンであるコルチゾールは、この細胞分裂の寿命を減らしてしまいます。コルチゾールのレベルが高いと、脳から「サブスタンスP」という神経ペプチドが放出されてしまいます。そうすると、身体中の細胞が炎症を起こしてしまうのです。

炎症が起きると、細胞分裂の寿命を決める「テロメア」が傷ついてしまい、短くなってしまいます。そのため、身体の老化がどんどん進んでしまうのです。

 

血管の老化を促進させるコルチゾール

血管年齢は、見た目の年齢に直接関係しているということがわかっています。健康的な血管の持ち主ほど肌が綺麗で、逆に血管年齢が高い人ほど肌年齢も高くなってしまうのです。ストレスホルモンであるコルチゾールは、血管の老化を促進させてしまうということが明らかになっているんです。

その原因は、コルチゾールによる血糖値の上昇にあります。コルチゾールが分泌されると、血管内に流れる糖分を回収する「インスリン」が分泌されなくなってしまい、血糖値が上がってしまうのです。

この余分な糖分は身体の細胞や組織のタンパク質と結びついて、老化物質「AGEs」に変化してしまいます。血管や肌がこの状態になると、本来持っていた弾力が失われてしまい、固くなってしまいます。そのため、肌のシワやたるみができてしまうんです。

このAGEsは、初期段階ならばすぐに元のタンパク質に戻りますが、時間が経つと一生そのままになってしまい、元に戻ることはありません。

 

コレステロールが上がると身体が酸化する

高コレステロールは身体に悪いだけでなく、老化を促進させてしまう原因ともなります。その理由は、コレステロールからできる「過酸化物質」に関係しているんです。

過酸化物質とは、いわば身体を傷つけてしまう活性酸素です。活性酸素は細胞の修復を邪魔し、肌を健康的に保つコラーゲンやエラスティンを破壊してしまいます。活性酸素が身体に多いと酸化が進んでしまい、結果として老化が早まってしまうのです。

ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが高いと、コレステロール値も高くなってしまいます。そのため、体内にできる過酸化物質が増えてしまい、身体の酸化が早まってしまうのです。

ストレスによって作られるホルモン「コルチゾール」は、あなたの身体を取り返しのつかない形で老化を促進させてしまいます。なので、若い内からストレスマネージメントをしっかりすることが、いつまでも若々しくいるための秘訣なのです。

 

年齢を重ねるほど、身体はストレスに弱くなる

これからもずっと若々しく元気にいたいなら、若い内に苦労をし、それから少しずつストレスフリーな生活を送るようにすると良いでしょう。何故なら、年を追うごとにストレスホルモン「コルチゾール」に対する耐性が弱まってしまうからです。

若い人でもそうでない人でも、ストレスを感じた時に分泌されるコルチゾールの量は一緒です。しかし、若い人のコルチゾールレベルがすぐに下がるのに対し、年齢の高い人ほどなかなか下がりません。これには、脳にある受容体が少なくなるためだということがわかっています。

そのため、年齢が高くなればなるほど、ストレスによる老化現象の打撃を大きく受けてしまうのです。なので、いつまでも若い頃のようにストレスに晒されるようなことをせず、ストレスレベルを低く保つようなライフスタイルに変えていくと良いでしょう。

ストレスフリーで、いつまでも若々しく生きてみませんか?

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