あなたの冷え症の原因は何?冷え体質を作ってしまう原因5選
手足が慢性的に冷たい、夏なのに寒く感じる、心身の不調を感じる……など、からだの不調を招いてしまう冷え症の原因はいったい何なのでしょうか。細かく分ければキリがありませんが、大きくわけると5種類なので見ていきましょう。
自律神経が正常な人は冷えない!
人間にはもともと体温調節できる「自律神経」が備わっていて、たえず体温をコントロールしからだを正常に保っています。体温を調節するときに血液の流れを調節したり、汗をかいたりすることで、温度を一定に保っています。
たとえば寒さを感じれば熱を逃しにくくするよう血管を縮めて血液を流さないように脳から指令がくだり、体温が逃げていかないようにします。また熱ければ熱を逃せるように血管を広げてたくさんの血液を流し、皮膚から熱を放出したり、血液中の水分を汗にして皮膚上に放出して熱を下げようとします。
また寒いと震えてしまうのは筋肉を動かして体温を上げようとする自然の反応です。自律神経が備わっている以上、自動で体温をコントロールしてくれるから冷え症になることは通常ならありえません。しかし悪習慣などが原因で機能が乱れてしまうと冷え症を招いてしまいます。
冷え症を作る原因は?
冷え症を作ってしまう原因は大きくわけて5つあります。お互いにリンクしあっているものもあるので自分はどのタイプかを見極めて改善するようにこころがけましょう。
1. 自律神経の乱れ
自律神経は交感神経と副交感神経で成り立っています。自律神経の中枢である「視床下部」に「寒さ」が伝えられると交感神経が働いて血管は収縮して血流が悪くなり冷え性を招きます。逆に暖かかったり暑かったりすれば副交感神経が働いて血管が拡張し血流がよくなります。
正常に自律神経が機能すれば冷え症になることはありませんが、このバランスが崩れてしまうと冷え症を招いてしまいます。交感神経は寒さだけでなく、ストレスによっても機能しダメージから守ろうとします。
しかし過剰なストレスにさらされ続けてしまうと交感神経が働きっぱなしになってしまい、コントロールがきかなくなって冷え症を招いてしまいます。
からだを戦闘態勢に持っていきストレスから守る交感神経と、リラックスして休める副交感神経の切り替えがしっかりできるよう、日常的なストレスからこころやからだを解放したり休めることが冷え症から守ることにつながりますよ。
2. 女性ホルモンの乱れ
自律神経を支配しているのは脳の中枢にある「視床下部」で、同時に女性ホルモンもコントロールしています。ホルモンバランスが崩れるともれなく血流をコントロールしている自律神経も乱れています。
女性ホルモンと自律神経はリンクしているのでどちらかのバランスが悪くなると連鎖的に崩れてしまい、冷え症を招いてしまいます。女性ホルモンのバランスを保つためには規則正しい生活習慣やストレス解消が重要です。またおなかまわりを温めるのも効果的ですよ。
3. 筋肉・運動不足
筋肉量の多い人は少ない人に比べると体温が高く冷え症になりにくいです。その理由は筋肉の摩擦で熱を発生させたり、血液を送り出すポンプ役をしたりと熱を作り出せるからです。
筋肉の多い人は基礎代謝が高く、少ない人と同じ活動をしてもエネルギー生産量が多く冷えにくいのが特徴。逆を返せば筋肉が少ない人はそれだけ血流が少なく、熱を作りだせない体質なので冷え性を招いてしまいます。
冷えを改善するためには筋肉をつけられるようスクワットや腕立て伏せ、腹筋などの筋肉運動を取り入れ基礎代謝を高めましょう。同時にウォーキングやサイクリングなどで筋肉を動かせば血流を高めて冷え症を改善できます。
また運動して血流を高めると血液の流れが勢いづいて毛細血管が増えていきます。すると血液が流れる範囲が広くなるので、冷えを軽減させられるでしょう。毛細血管の数は運動不足で減ってしまうのでしっかり運動をして増やすことも忘れないでください。
4. 血液系の病気
冷え症の原因は血流と言われているように血液の病気は冷えと直結にリンクしています。貧血は血液の量が足りずにからだのすみずみで酸素や栄養が運ばれない状態です。低血圧は心臓が血液を送り出す力が弱く量が少ない場合や、末梢血管から心臓へ血液が戻りにくくなった状態を言います。
低血圧などの体質的なものだけでなく、「血管の老化」と言える動脈硬化なども冷え症の原因になってしまいます。血管の壁に脂肪が付着して血流が減ってしまうと冷え症を招いてしまうのです。また冷え症が動脈硬化を招いてしまい、心筋梗塞や脳梗塞などに発展するおそれも…。
違う病気でも予防したり改善するためには血のもとになるバランスのいい食事をしたり、運動をしたり、ストレスを解消したり…と規則正しい生活習慣が冷え症改善のためにも非常に大切ですよ。もし不快を感じたら医者を受診することも必要と言えるでしょう。
5. 生活習慣の乱れ
衣食住にかかわる生活習慣の乱れが冷え症の原因になっています。たとえば過剰な厚着、下半身に露出の多い服装、甘いものや冷たいものや冷やす食べ物や飲み物の摂り過ぎ、クーラーや暖房にあたりすぎたり、寝不足、ストレス過剰、喫煙……などあらゆることが冷え症の原因になっています。
特に十分な睡眠、ストレス発散は人が健康でいるためにはかかせません。その他にも習慣化しているすべてのことは冷えにつながるので改善するようにこころがけましょう。
冷え症の原因を知って適切に改善しましょう
冷え症の原因を突き止めることは冷え体質を治すためにもかかせません。自分がどのタイプかを把握して適切な生活習慣をこころがけるようにしたいですね。多くの不調は冷えからきているので、もし改善できれば健康的に過ごせるようになるでしょう。