香水の混ぜ合わせは可能?~世界にひとつだけの香りを調合する!
前提として、市販されている香水は調合師が試行錯誤の上「完成型」として発表した”作品”です。
コンセプトにそってトップ~ラストまでの流れをデザインが既に確定しており、私たち購入者はそれが気に入るかどうかで判断せざるを得ないのです。そう、出来上がった香水は足すことも引くことも本来はするべきではないのです。
既成の香水の混ぜ合わせ
しかし、それは強制ではありません。現に筆者も「香水の混ぜ合わせ」というタブーを何度か経験したことがあります。香水同士の液体レベルでの混ぜ合わせは、一般の私たちには冒険です。気に入った2つの香りを混ぜ合わせたからといって必ずしもそれが「自分にとっての最高の香り」となるわけではないからです。
それはそれぞれの香り立ちが混ざることによって結果的に主張し合い、香りを「愉しむ」ことが出来なくなる可能性があります。ほとんどが「あの香水の香りがする―あの香水の香りの匂いもする」といったように、2つの香りが別々に香ってきます。融合された統一感が出来、満足いくものとなるのはまずないといって良いほどです。
自分でオリジナルの香水を作る方法
それでも両方の香りを同時に楽しみたい場合はよいかと思いますが、目指した「自分にとっての最高の香り」という統一感を出すには「基礎」から調合してみるのが一番かと思います。
香水は案外簡単に自分でも作成することができます。大まかな原料としては、
・無水エタノール
薬局等で購入することが可能です。香料を溶かす際や、スポイト等についた香りを洗浄する際にも役立ちます。
・香料
精油等の天然香料、エッッセンシャルオイルのことですね。または合成香料。こちらは人工的につくられたもので「アロマケミカル」とも呼ばれております。これらの香料は市販でも多く販売されています。
……そう、香水はこの2つの原料があればできてしまうのです。あとはビーカー、スポイト、ボトル、かき混ぜ棒、ムエット等を用意し実際に調合してゆきます。
自分の理想の香りを調合するには
組み合わせたい香りを用意し、割合を決めて調合してゆきます。どの香りを多く使うか、またエタノールでどのくらい薄めるか。たった0.1mlの調合の変化でも香りは大きく変わります。まるで科学の実験のようです。
試しに調合したものを比べてみて理想の香りに近づけてゆきます。中々大変な作業ですが出来上がれば世界に一つだけの「自分の香り」が出来上がるのです。そして”香り”を知る一番の勉強方法でもあります。大変素敵ですね。一度チャレンジされてはいかがでしょう。