便秘の人のオナラはなぜ臭い?腸内細菌による異常発酵に注意!
日経ウーマンオンラインのアンケートでは、悩んでいる腸&お尻のことで、オナラが出るが45.9%、オナラが臭いが30.4%となっていて多くの人がオナラの悩みをかかえているようです。
特に中でも便秘の人のオナラは臭くなります。
おなかにガスがたまる原因
早食い、飴やガムの食べ過ぎ、喫煙などは、空気を飲み込んでしまう可能性が高く、おなかにガスがたまる原因になります。またおなかを必要以上にガードル等で締めつけていると、腸の動きが鈍くなり便が腸に長く滞留してしまうため、腸内で異常発酵が起こりやすくなります。
腸内にはいろいろな常在菌がいて、通常であれば約2割の乳酸菌等の善玉菌、約1割程度のウェルシュ菌などの悪玉菌、それに腸内環境によって善玉菌・悪玉菌の優勢な方に加勢する約7割の日和見菌といった具合の腸内環境になっていますが、体調を崩したり、歳をとったり、不規則な生活をしていると悪玉菌が優勢になり腸内環境が崩れてしまいます。これらの常在菌が腸内で発酵してガスを生じオナラとなります。
臭くないオナラと臭いオナラはどう違うのか
腸では腸内細菌による発酵によってガスが生じ、これがオナラとなっていくのですが、腸で発酵して出されるガスは、善玉菌と悪玉菌では異なっています。これによってオナラには臭くないオナラと臭いオナラが存在します。
よくヨーグルト等の乳製品やさつまいも等の食物繊維を多くとるとオナラが出やすいと言われていますが、それはビフィズス菌等の菌が腸内で増えたりすることで腸の運動が活発になるからです。このときは発酵で主に出てくるのが発酵ガスであるメタンガスですので、悪臭はしません。
ところが、腸内環境が悪化して悪玉菌が多くなっていたり、肉類の多い食事をとると、消化しきれなかった動物性タンパク質が腸内のウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌といった悪玉菌により腐敗して、アンモニア・インドール・スカトールといった悪臭をだす腐敗ガスになります。
ぽっこりお腹便秘の方は口臭にも注意
便秘で臭いというとオナラに意識が行きがちですが、口臭にも影響がでてきます。
口臭は何も口腔内だけの問題ではなく胃や腸から出てくる臭いで口臭が出てくる場合もあります。歯磨きやマウスウォッシュで臭いをマスキングすることはできますが、根本的な解決にはなっていません。
口臭がうんこ臭いと言われることがある場合は、腸内発酵で生じたガスがでてきて臭っている可能性があります。だから腸が悪い人や便秘の人の口臭は、便やオナラ、腐った卵の臭いがしたりすることがあります。
便秘で腸内に臭い腐敗ガスが溜まると、それは血液中にも入り全身を回ります。そして肺に入っていくと呼気中からもその腐敗ガスが放出され口臭になっていきます。