肌の潤いを守る3大要素とは?肌の構造と乾燥が起こるメカニズム
乾燥肌を克服するためにはまず、肌の仕組みや乾燥のメカニズムを理解することがとっても大切!
水分をしっかりと肌の内部にため込んだ潤いのある素肌を取り戻すには、3つの要素を整える必要があります。
ここではそんな乾燥肌を克服するカギとなる3つの要素についてお話ししたいと思います。
肌の構造を知ろう
3つの要素について知る前にまずは肌の構造について簡単に説明します。
私たちの肌は、大きく分けると深層部から<皮下組織(下脂肪で形成され肌の体温調節や外部刺激を緩和するクッションとなる)>→<真皮(弾性組織と線維組織で構成され水分を蓄えて一定に保ち弾力を維持する)>→<表皮(0.1~0.3mmの薄く丈夫な層で肌を外傷から守り皮脂や汗を分泌させる)>という3層で構成されています。
そしてさらにその表皮を覆っているのが約0.02~0.03㎜というとても薄い角質層です。
角質層は私たちが一般的に肌と呼んでいる部分を指していて、肌の潤いを保持するために必要なMNFや細胞間脂質もこの表皮に存在しています。
またその表皮はさらに皮脂膜で覆われていて肌をいろいろな刺激からガードしてくれているのです。
肌の潤いを守る3大要素
肌のうるおいを守るために大切な要素は、”皮脂”"NMF(天然保湿因子)”"角質間細胞脂質”の3つです。
肌の角質層に存在するこのどれが欠けていても、健康な肌を保つことはできません。
●皮脂・・・皮脂ときくとニキビや肌トラブルの原因として思い浮かべる人も多いかもしれませんが、皮脂は肌の潤いを保つうえでとても大切な天然の保湿クリームなのです。
皮脂は分泌される汗と混ざりあって皮脂膜となり肌の表面を覆い、肌の内部にため込まれた水分の蒸発を防止、外部からの刺激による摩擦の軽減、また皮脂に含まれている脂肪酸によって雑菌の繁殖を防止するなどたくさんの役割を担っています。
●NMF(天然保湿因子)・・・NMFの主な役割は水分を吸着し角質層に潤いを与えることです。NMFはケラチノサイトと呼ばれる角化細胞が角化(ターンオーバー)を始める過程で生成されます。アミノ酸、塩基類、乳酸、尿素などが基本となって構成されていて、水分を引き寄せて蓄える性質によって角質層や角質細胞に水分を供給し、柔らかく弾力とハリのある肌を保つ役割があります。
●細胞間脂質・・・細胞間脂質とは簡単に言うと細胞同士をつなぐセメントのような役割をする物質です。角質細胞同士の隙間を細胞間脂質で埋めることで肌のバリアとなり肌の内部にため込まれた水分の蒸発をしっかりガード。また、クッション性に優れていて外部刺激から肌を守る緩衝材の役割も持ちます。この細胞間脂質が減少してしまうと肌の細胞同士をつなぐ隙間はスカスカになってしまいバリア機能が低下し肌の内部にため込まれた水分もすぐに蒸発してしまいます。
このように、水分をたっぷり含んでうるおいがあふれる健康な肌を手に入れるためには3つの要素を整え角質層を健やかに保つ必要があるのです。