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どっちを選ぶべき?動物性スクワランと植物性スクワランの違いとは



便秘解消
 
“似て非なる物”という言葉があります。

見た目は同じように見えるけれども、実は違う物。身近なところでいうと、バターとマーガリンのような感じでしょうか?
バターは牛乳の脂肪分が原料なので動物性、マーガリンは菜種油やコーン油のように植物油から作られているので植物性です。


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実は、スクワランにも動物性と植物性のものがあるというのは、ご存知でしょうか?
また、これら二つには何か違いがあるのでしょうか?

 

スクワランの原料って?

スクワランの原料と聞いて、一番最初に思い浮かぶのは、やはり”鮫”でしょうか?

サプリメントとして市販されているスクワランの原料、「スクワレン」のパッケージには鮫のシルエットなどがデザインされているものをよく見かけますね。

スクワランには、動物性と植物性の二種類があり、どちらも自然界に存在するのは「スクワレン」という成分です。

スクワレンは、そのままでは非常に酸化しやすいため、水素添加という方法で酸化しにくく加工したものがスクワランであり、この特徴は双方ともに同じです。

 
※正確には、この二種類に化学合成をされ一から人工的に作られたスクワランもありますが、製造過程が複雑なため価格も天然のものに比べ、かなり高価であるため市場が広がらないのが現状です。

 

動物由来のスクワラン

 化粧品やスキンケア用品、工業用の潤滑油などとして用いられているスクワランのほとんどは、この動物由来のもので、その全てが深海鮫の肝臓の油(肝油)から抽出されたものです。

 深海鮫とは、その名の通り深海層に生息している鮫のことで、スクワランの原料となっているのは、主に「アイザメ」という鮫です。
 
 その理由は、アイザメの特徴にあります。
 アイザメは、1,000~1,400mという酸素量の非常に少ない深海に生息しているにも拘らず、浮き袋を持たず、代わりに肝臓にタップリと蓄えた脂質を浮き袋の代用とし、酸素の供給を行うという特殊な生体をしています。
 この脂肪をタップリ蓄えた肝臓は、アイザメの体の約25%の大きさを占め、更にはその70%以上がスクワラン(スクワレン)となる脂質(肝油)なのです。

 

植物由来のスクワラン

 スクワレンを成分に含む植物には、オリーブや米ぬか、大豆、アボカドなどがあります。
 この中で、化粧品の原料として主に使用されているのは、オリーブです。
 理由は単純に、他の植物に比べ含有量が多いからです。

 しかし、その含有量は育成場所により異なりはあるものの、多くて1%、少なければ0.1%(オイル1kgあたり、約2~7g)とアイザメのそれとは、全く比べ物にならないのです。

 このため、アイザメの肝油から抽出されたスクワランには約60年もの歴史があるのに対し、オリーブスクワランは近年になり、抽出技術の向上や、動物保護の観点などから少しずつ流通され始めているというのが現状のようです。

 
※食用として流通しているオリーブオイルには、スクワレンは含まれておりません。

 

成分に違いはある?

では、動物性と植物性では、どんな違いがあるのでしょうか?

スクワランの持つ、保湿効果や抗酸化作用、抗菌効果、浸透作用といった、お肌に良いとされる効果は、動物性であっても植物性であっても差はありません。

それ以外の違いを比較してみましょう。

 

手触り

動物性:植物性に比べると僅かに粘性がある。ベタつくほどではない。
植物性:とてもサラッとしている。

※動物性・植物性共に純度が高いほど、手触りがサラッとしています。

 

純度

動物性:99%以上
植物性:95%以上

※製造元により異なる場合がありますが、肌トラブルを避けるためにも純度の高いものを選んでください。

 

価格

共に50mlで4,000~5,000円程度(メーカーにより異なる)と、含有量に大きな違いがみられる割には、価格に大きな差はないようです。

 

マイナス点

動物性:プリスタンという皮膚刺激物質が、少量含まれる。
植物性:オリーブの原油には不要な成分も含まれているため動物性に比べ純度が低い。

※プリスタンは、高精製のオイルでも、現在のところ100%取り除くことは出来ませんが、プリスタンそのものを原材料に含む化粧品もあるため、必ずしも肌トラブルを引き起こすというわけではありません。

 

動物性と植物性、どっちを使えばいい?

そもそも、スクワランに水素添加を行なう前の成分スクワレンは、ヒトの体でも生成され皮脂成分として存在しているため、スクワランを使用することによるアレルギー反応などを起こすことはほとんどなく、乳幼児の肌のケアにも安心して使用できると言われています。

漢方でも古くから火傷など皮膚の薬として使用されている他、現在もアトピー性皮膚炎の治療にも有効であるとされています。

個人差により、「動物性はダメだけど、植物性ならOK!」という方もいらっしゃいます。
ですので、両方試されて自分に合ったもの、使いやすいものを見極めていただくことが一番です。

乳幼児に使用する場合や過去に化粧品などでカブレた経験のある方などは、一度パッチテストを行っていただき、万が一、異常が現れた場合は即座に使用を中止してください。

メーカーにより、とても安価でのお試し品などもありますので、ぜひ有効利用してみてください。

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