アミノ酸との違いは?美容成分ペプチドの驚きの効果とは
美容に健康にダイエットにと、女性がいつまでも美しくあるために欠かせない成分であるアミノ酸。その優れた効果から、毎日の食生活やスキンケアに取り入れている人も多いことと思います。
そんなアミノ酸と似た成分で、ペプチドという名前を聞いたことがあるでしょうか。
アンチエイジング成分の美容液などでお馴染みのペプチドも、アミノ酸同様、優れた美容効果を持つ成分です。
そんなペプチドとアミノ酸は美容効果としてはとてもよく似た成分ですが、それぞれ特徴や違いがあるものです。
アミノ酸とペプチドの違いを知り、適材適所で毎日のスキンケアに活かしていきましょう。
アミノ酸もペプチドも「タンパク質」
アミノ酸もペプチドも、大きなくくりで分けると、タンパク質です。
タンパク質とは食品では卵や乳製品、大豆製品や肉、魚などに多く含まれることで知られており、内臓や筋肉、肌本来の保湿成分であるコラーゲンの原料となる栄養素です。
サプリメントや化粧品でお馴染みのアミノ酸も、美容液などでアンチエイジング成分として目にする機会の多いペプチドも、元々は同じタンパク質ということになります。
違いとしてはその分子の大きさで、アミノ酸がタンパク質の最小単位とされているのに対して、ペプチドはアミノ酸が二つ以上結合してできたものです。
このように、同じアミノ酸がくっついてできたものなら、美容効果も同じなのでは?と思われがちですが、実はアミノ酸とペプチドには、吸収のスピードや肌への効果など、様々な違いがあると言われています。
ペプチドはアミノ酸より吸収が速い
タンパク質の最小単位であるアミノ酸は、通常のタンパク質よりも吸収も良く、プロテインなどのサプリメントにも多く用いられている成分です。
ではアミノ酸が二つ以上結合してできたペプチドは、アミノ酸よりも吸収されるスピードが落ちるのでしょうか?
実は意外なのですが、単体のアミノ酸より、アミノ酸が二つ以上くっついた状態のペプチドの方が体内への吸収が速いとされています。
その理由は、小腸にあるアミノ酸の受容器の大きさにあります。
アミノ酸用の受容器は一つずつアミノ酸を運んでいきますが、ペプチド用の受容器は、アミノ酸が二つ以上結合したまま速やかに吸収できるようになっているので、自ずとアミノ酸単体よりもスピーディーに成分を吸収することができます。
スポーツ用のプロテインなどにペプチドが配合されているのは、ペプチドを速やかに小腸の受容器で吸収することで、よりその後の運動の成果を出しやすくするためです。
この吸収の速さを美容に活かすことで、アミノ酸にはない様々なアンチエイジングのスキンケア効果を得ることができるのです。
ペプチドの肌ダメージ修復力を美容に活かす
アミノ酸は髪や肌、爪を維持していくために欠かせない成分で、正に肌を作る成分と言っても過言ではありません。そのため不規則な食生活でアミノ酸が不足すれば、肌や髪は保水力を失い、乾燥して荒れた状態になってしまいます。
そんな肌を作るアミノ酸に対して、ペプチドは肌トラブルを修復する効果を発揮します。
例えば、アンチエイジング成分として肌を再生する効果を持つことで人気の、EGFやFGFも、ヒトオリゴペプチドの一種です。
EGFの特徴
EGFは肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーを促進するだけでなく、肌の血流も改善します。
このことから、加齢や外部からの刺激でダメージを受けたり、シミやシワなどの肌トラブルに悩む肌を、速やかにターンオーバーのサイクルを整えて再生して、正常な状態を維持する効果が期待できます。
FGFの特徴
また、同じくヒトペプチドの一種であるFGFは、繊維芽細胞に働きかけて肌本来の保湿成分であるコラーゲンの生成を助け、加齢や乾燥によってできてしまった気になるシミやシワや、何をしてもなかなか改善しないニキビ跡を目立たなくすることができます。
EGFとの相乗効果でさらに美肌効果をスムーズに発揮することができるので、併せて使用することがお勧めです。
FGFには複数の種類があり、肌以外にも、髪のエイジングにも効果を発揮する成分で、ヘアケア剤に配合されているものもあります。
システインペプチドとコラーゲンペプチド
他にも美容に活かされているペプチドには、美白効果のある成分として市販薬でも知られているLシステインと似た成分であるシステインペプチドや、コラーゲンペプチドがあります。
システインペプチドも優れた抗酸化作用のある成分で、美白を実現したり、肝臓の解毒作用をするなど肌や体に働きかけます。
肌本来の保湿成分の分子をさらに細かくしたコラーゲンペプチドは、ペプチドの特徴である吸収の速さを活かして、サプリメントや化粧品に幅広く使用されています。
このように同じタンパク質の分子であっても、肌を作るアミノ酸と、肌のダメージを修復するペプチドでは美容効果も違ったものになりますが、美肌を目指すという点でではどちらも欠かすことのできない成分です。
それぞれの良い点を活かしつつ、自分に合ったものを毎日の食生活やスキンケアに取り入れていきたいものです。