> >

スズランの香りはどうして作られる?四大フローラルの異質、スズラン



花
 
現在、香水には様々な香料が使われています。
それら香料のうち、天然のものは大きく動物由来の香料、植物由来の香料に分けられます。(分類には様々な方法があるとは思いますが、今回はこの分け方でお聞きくださいませ)


スポンサードリンク



 
そのうち動物性の香料は種類が少なく、マッコウクジラの結石であるアンバー、麝香鹿から取れるムスク、麝香猫のシベット、ビーバーから取れるカストリウム、麝香鼠から取れるムスクラットなどごく数種類に限られます。

 

種類の多い植物性香料

それに対し、植物性香料は驚くほど多くの種類が多くあります。
樹木由来のものや苔由来のもの、種子由来ものもなどに細分化できますが、その数は本当に膨大で花由来の香りだけでも数百(あるいはもっと?)あるのです。

動物性香料に比べ、軽やかで種類も豊富な植物性香料は香水作りには絶対に欠かせないジャンルです。
花の香りの中でも、その中でも特に重要なものに四大フローラルと呼ばれているものがあります。

・ローズ
・ジャスミン
・スズラン
・リラ(ライラックとも)

 

スズランの精油からスズランの香水は作れない

この中で注目したいのはスズランです。
植物性の天然香料は花から精製した精油であることがほとんどですが、スズランの花の精油からはなぜかスズランの香りがしないのです。全く香らないのではなく、生花と掛け離れた香りがします。
ですのでスズランを香水から香らせるためにはスズランの精油は使えないということになります。

他の理由としてはスズランには毒性があるということが挙げられます。(スズランは活けた水さえ飲むと中毒を起こすと言われているので精油の安全性が疑問視されることもあります。)

 

スズランの香りを作る方法

ではどうやって四大フローラルという重要かつ人気のある香りを香水から立ちのぼらせているのでしょうか。
スズランの香りを表現するために使われているのは人工的に作られた合成香料です。
現在は多くのメーカーから様々なスズランの合成香料が発売されています。
同じスズランの香料でもそれぞれに特徴があり好みも分かれるところでしょう。

このように合成香料によって品質のバラツキが少なく、バリエーション豊かな香りを表現することができるようになったのは大変大きなことです。
天然香料しか存在しなかった時代に比べ、現在は明らかに香水の世界は豊かになっています。
科学や技術の進歩によって今までになかったものが作られ、私たちはそれを楽しむことが出来る。
この先、香りの世界にどんなことが起こるのかと思いつつ、香水の香りを楽しむのもまたロマンが溢れています。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

Comments are closed.