全身浴と半身浴の違い。メリットデメリットはある?
お風呂は毎日入るものだからこそ、ただ何となく習慣的に、同じような方法でバスタブに浸かっている人も多いかもしれません。
実際お風呂は一日頑張った自分を労わる、大切な癒しの時間ですし、あれこれ考えて入浴していては疲れてしまいます。
しかしちょっとだけ意識して方法を変えることで、手に入れたい美容効果やダイエット効果を実感することができるとしたらどうでしょう。
毎日誰もが簡単に行うことのできる、体に効果のある入浴方法について、ご説明していきたいと思います。
入浴方法には主に全身浴と半身浴がある
バスタブに浸かる入浴は、シャワーだけで済ますよりもしっかり体を温めることができるだけでなく、全身の血流を改善したり、毛穴を開いて一日の汚れを落としやすくするなど、様々なメリットがあります。
そんなバスタブへの浸かり方にも、肩までしっかり熱めのお湯の中に沈める全身浴と、少し温めのお湯に長時間入るために、胸より上をお湯に浸けない半身浴があります。
胸から上をお湯に浸けない半身浴は、体への負担も少なく、美容効果があるとして度々雑誌などでも紹介されています。
確かに半身浴は、心臓への負担も少ない体に優しい入浴方法です。
しかし、肩から下が全部お湯に浸かる全身浴にも、半身浴には無い様々な優れたメリットがありますし、半身浴にもデメリットもあるものです。
全身浴と半身浴のそれぞれのメリットやデメリットを知ることができれば、よりバスタイムを自分の体に合った美容や健康に有意義な時間として過ごすことができます。
全身浴と半身浴のそれぞれの特徴を知り、毎日の生活に上手に取り入れていきましょう。
体をほぐして温まることができる全身浴のメリットとデメリット
全身浴のメリットは何と言っても、体をほぐしてリラックスさせる効果です。
寒い日や疲れた日など、温かいバスタブに深く体を沈めると、思わずふぅ、と一息つきたくなるほど、リラックスしてほっとします。
また、しっかりお湯に浸かることで、お湯の浮力で全身の筋肉も緊張した状態から解放され、とても心地よい、楽な気持ちになることもできます。
肩から下をしっかりお湯に浸かるということは、このように体の緊張を解く優れた効果が実感できますが、全身浴のメリットはこれだけではありません。
しっかり水圧がかかることで、全身の血流が改善されるだけでなく、辛い肩こりなども症状も同時に軽減することができます。
毛穴も開くことから、老廃物の排出もスムーズに行われるようになるので、体の健康だけでなく、美肌を目指す上でもとても効果的です。
他にも40度のお湯に10分間全身浴をするだけで40kcal、42度なら80kcal消費することができることから、軽い有酸素運動を行ったのと同じくらいのエネルギーを消費できるのもダイエットには嬉しいところです。
ただしこのように嬉しいメリットがいっぱいの全身浴にも、デメリットもあります。
全身の血流が急激に良くなることから、心臓に疾患のある人や、高血圧の人、出血を伴う疾患のある人は要注意です。
また、長時間入浴して消費カロリーを増やそうとすると、逆に体の負担となり湯あたりしてしまう場合もあるので、入浴時間は15分位までに留めるようにしましょう。
優れたデトックス効果がある分、体への負担も大きい入浴方法なので、妊娠中の人や病後の人、風邪などひいていて体力を温存したい場合にも、長時間の全身浴は避けた方が無難です。
入浴後にはしっかり失った水分を水やお茶、スポーツドリンクなどで補給することも忘れないようにしましょう。
ゆっくり体を温める半身浴のメリットとデメリット
半身浴の一番のメリットは、心臓への負担が少ないということです。
半身浴は全身浴と違って、38度から39度前後の少し温めのお風呂に、胸から下だけゆっくり浸かる入浴方法です。
このことから長時間全身浴をすると体に負担を感じる人や、長風呂を禁止されるような疾患を持つ人にも、お勧めの入浴方法と言えます。
また、心臓への負担が少なく湯あたりしにくいことから、時間をかけた入浴が可能なので、体の芯から温まったり、体の老廃物を排出するデトックス効果も全身浴よりもさらに高い効果が期待できます。
他にも、就寝前に熱めのお風呂に入ると、リラックスしたつもりが逆に目が冴えて寝つきが悪くなるということがありますが、半身浴はぬるめのお湯でじっくり体を温めることから、副交感神経の働きを活発にして、よりぐっすり良質な睡眠を取ることができるようになります。
ただし、そんな半身浴にもデメリットもあり、長時間浸かることでじっくり体を温めることはできますが、寒い季節などは冷え切った体を長時間、半身外に出して入浴するのは、とても辛く続けにくいものです。無理に半身浴を実行して、風邪をひいてしまっては本末転倒です。そんな場合は、最初は全身浴を短時間行ってしっかり体を温め、その後少しずつ半身浴に切り替えていくことをお勧めします。
また、半身浴は20分程度バスタブに浸かることで効果を発揮することから、ゆっくりお風呂に入る時間が無い場合には続けるのが難しいのも現実です。
毎日20分の入浴時間が取りづらい場合は、休日など時間の取れる時のみ半身浴にするなど、上手に全身浴と半身浴を使い分けていくと楽しく入浴の習慣を続けていくことができます。