洗い過ぎない洗顔法のススメ　脂性肌を改善する正しい洗顔料の選び方

 
お化粧崩れしやすい、Tゾーンがテカる、ニキビができやすくてなかなか治らない、といったお肌の悩みを抱えている女性は結構たくさんいます。

 
これらは、オイリースキンとか脂性と呼ばれる肌タイプの方にありがちな肌トラブルですが、実はよかれと思って毎日続けているスキンケアが原因になっていることもあるのです。
今回は、女性のお肌が必要以上にオイリーになってしまうメカニズムについて、詳しく説明していきます。

 

皮脂の役割と脂性になる理由

ベタベタやテカテカの原因になる厄介な皮脂ですが、じゃあ、まったく要らないモノなのか？というと、そうではありません。
皮脂はお肌を保護する役割を果たしています。
お肌の表面には、皮脂と汗などの分泌物が乳化した皮脂膜があって、これが水分の蒸発を防ぐとともに、外界からの様々な刺激をブロックしてお肌を守っているのです。
天然のスキンクリーム、といったところでしょうか。

皮脂は、健やかなお肌を育むためには、絶対に必要な物質です。
そして、脂性というのは、何らかの原因で、皮脂の分泌が必要以上に過剰になった状態のお肌です。
脂性肌では、過剰な皮脂が肌表面を覆っているため空気中の汚れが吸着しやすいばかりか、過剰な皮脂が毛穴をつまらせてしまうため、化粧崩れやテカリだけではなく、毛穴の黒ずみやニキビなどのトラブルが起きやすいのです。

 

洗い過ぎるとよりオイリーな肌に？

テカリやベタつき、ニキビなどの原因は皮脂、というのはよく知られた事実です。
そして、脂性を改善するためのスキンケア、というと、とにかく皮脂を取り除くことに重点を置いたお手入れをしている、という方が殆どではないでしょうか。
ところが、この取り去るスキンケアが、さらなる皮脂の分泌を招いている可能性があります。

どういうことなのかというと、前出の通り、皮脂はお肌を保護する役割を果たしています。
洗浄力の強い洗顔料で、必要な皮脂までも洗い落としてしまうと、足りなくなった皮脂を補うために、肌はどんどん皮脂を分泌しはじめるのです。
いつまでたっても脂性が改善しないという方は、一度、クレンジングや洗顔料とそれらの使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

 

脂性肌の洗顔で気をつけたいポイント

顔面油田なんて、シャレにならない言葉があるくらい、いつも顔が脂っぽくて、触るとぬるぬるして、見た目はテカテカ！我ながら気持ちが悪い！もう、なんとかしたい！という気持ちで、1日に何回も、洗浄力の強い洗顔料でゴシゴシキュッキュと洗ってしまうのはNGです。
皮脂を失った肌は、さらなる皮脂を生み出してしまうので、洗いすぎの後に待っているのは、さらにパワーアップした脂性、つまり、もっと顔がテカってべたつく、という蟻地獄状態です。

さらに、洗浄力の強い洗顔料は、皮脂をとりすぎるだけではありません。
お肌の乾燥をも促してしまいます。お肌の乾燥も皮脂の過剰分泌の大きな原因です。

脂性を改善したいのなら、まずは、適度な洗浄力の洗顔料で、あくまで不要な皮脂を洗い流す、くらいの気持ちでやさしく洗顔するように気を付けましょう。
洗浄力の穏やかな洗顔料に変えただけで、ひどい脂性がすっきり治まった、というケースは少なくないのです。

 

脂性を改善する洗顔料の選び方

洗顔料にはいろいろな種類がありますが、よくあるニキビケア用の洗顔料は、実はおすすめできません。
洗浄力や、お肌への刺激が強すぎるからです。
同じ理由で、「皮脂を根こそぎオフ」や「洗い上がりすっきり爽快」といったようなキャッチコピーのついた、メンソール系の成分が配合された洗顔料や、スクラブ入りの洗顔料もお勧めできません。
スクラブ入りの洗顔料は、こすってしまうと肌に傷をつけてしまいますし、メンソール入りの洗顔料は、お肌に必要な水分を蒸発させて乾燥を招くからです。

では、どんな洗顔料を選ぶべきなのか、というと、合成面活性剤を含まない洗顔料がおすすめです。
合成界面活性剤は、石油系の洗浄成分で、強い脱脂力を持っています。
洗い上がりがさっぱりするため、多くの市販の洗顔料に含まれていますが、強すぎる洗浄力のゆえに、肌を乾燥させたり傷つけてしまうケースが多いのです。
合成界面活性剤を含む洗顔料は、お手ごろな価格で販売されているため、ついつい手に取ってしまいがちですが、お肌の為を考えるのであれば、使用しない方が得策です。

おすすめしたいのは、アミノ酸系の洗浄成分を含む洗顔料です。
アミノ酸は、人体への親和性が高いため肌に余計な負担をかけず、しかも適度な洗浄力で不要な皮脂や汚れだけをきちんと洗い流してくれるのです。
アミノ酸配合の洗顔料に変えると、洗い上がりの肌がつっぱらなくなるので、驚く人も多いことでしょう。

 

お肌にやさしい洗顔の方法

洗顔料を変えただけではまだ不十分です。
洗顔の方法にも気を配ってみましょう。
お湯の温度が35度を超えないように気を配るとともに、「絶対にこすらないこと」を心掛けて丁寧に洗顔しましょう。

最初に洗顔料を十分に泡立てて、泡でそっと包むように、お肌を洗います。
順番は、最初に皮脂分泌の多いTゾーン、その後、頬などのUゾーンへと進みます。
そして、最後に、しっかりすすぐようにしてください。
こめかみや顎のあたりはすすぎ残しが多いがので、注意してしっかりすすぎ落すようにしましょう。

 
毎日の洗顔に気を配るだけで、お肌の状態は変わってゆきます。
今日からでも、「洗いすぎない」洗顔で、脂性を改善してゆきましょう。