美容液と乳液の違い、「お肌にフタ」はどっちがおすすめ？

 
忙しい日や暑くて汗ばむ季節などは、スキンケアを化粧水のみで終わらせてしまう人も少なくないことと思います。
確かに化粧水は肌に水分補給して保湿をするために外せないアイテムですが、化粧水をつけるだけでスキンケアをおしまいにしてしまうと、化粧水の水分は徐々に蒸発し、やがて乾燥した状態へと逆戻りしてしまいます。

 
時間が経っても化粧水の潤いをキープするためには、保湿のフタと言われるアイテムが必要です。
保湿のフタとは保湿成分や油分を含んだアイテムである美容液や乳液などで、化粧水で肌に水分を補給した後にこれらを重ねてフタをすることで、化粧水の潤いを長時間維持するために使用するものです。

ではいったい、どのアイテムを保湿のフタとして使用するとより効果的なのでしょうか？
それぞれの特徴ごとにご説明していきたいと思います。

 

保湿のフタは肌質別に使い分ける

様々なアイテムのある保湿のフタですが、ニキビの気になる脂性肌なのに油分たっぷりのこくのある乳液を使用すれば、さらにニキビが悪化するおそれがありますし、粉を吹くような乾燥肌に美容液だけでは役不足です。
保湿のフタとして使用したアイテムの効果を最大限に活かすためにも、それぞれの肌質をよく考えて、どのアイテムを使うか選ぶことが大切です。

基本は乾燥肌には季節を問わず油分が多めのこくのある乳液を、脂性肌には逆に油分が少な目でさっぱりした使い心地の乳液を使用するのがお勧めです。また、なかなか市販の乳液などが肌に合わない敏感肌や、角質層の水分量が低く保湿力が弱いインナードライの気になる肌には、乳液より乳化剤の使用が少ないものの多い美容液が適しています。

では、それぞれのアイテムの特徴と肌のフタとしての効果を次にご説明していきたいと思います。

 

美容液は敏感肌、インナードライの気になる混合肌にお勧め

他のアイテムと比べて美容成分が凝縮されていて、保湿力もある美容液は、本来は化粧水と乳液やクリームの間に使用することの多いアイテムですが、なかなか市販の乳液などが肌に合わない敏感肌にとっては、保湿のフタとしても使えるアイテムです。

市販の乳液の殆どには、油分と水分、美容成分を均一に商品に混ぜ、安定させるために合成界面活性剤が使用されています。
これらは普通肌の人にとってはそれほど気にならない成分ですが、バリア機能が弱い敏感肌にとっては、肌荒れやニキビの原因になりかねない成分です。
しかし美容液は合成界面活性剤不使用のものもたくさんあるだけでなく、合成界面活性剤を使用していても乳液などと比べて配合量が少ないものが多いので、肌への負担を少なく保湿のフタをすることができます。

また、表面は皮脂でべたつくのに角質層の水分量が極端に少ないインナードライと言われる肌の場合も、肌本来の保湿成分であるヒアルロン酸やエラスチン、コラーゲンなどがたっぷり配合された美容液は保湿のフタとして効果的です。

 

さっぱりした使い心地の乳液は夏場や脂性肌の保湿に

乳液には主に油分が少なくさっぱりした使い心地のものと、油分がたっぷり配合されたクリームに近い使い心地のものの二種類があります。
どちらも保湿のフタとしての効果はありますが、油分も水分も多めの脂性肌や、暑い季節の保湿のフタとしては、さっぱりした使い心地の乳液がお勧めです。

脂性肌の人だけでなく、それ以外の肌質でも汗ばむ季節には乳液を使わず化粧水のみでお手入れしている人が少なくないようですが、どのような肌質や季節でも、保湿のフタをすることは肌の健康のために必要です。
正しいターンオーバーのサイクルを整えて皮脂分泌を正常に導いたり、気になる紫外線から肌を守るためにも、さっぱりした使い心地の乳液で無理なく保湿のフタを続けていきましょう。

 

こくのある使い心地の乳液は乾燥肌にお勧め

油分が多めでこってりした使用感の乳液は、季節を問わず乾燥肌の人や乾燥の気になる人にお勧めの保湿のフタです。

乾燥肌の人は皮脂の分泌が少ないので、外気だけでなく、季節ごとに快適に過ごすために使用される空調なども乾燥を加速させる原因になってしまいます。
そんな乾燥から肌を守るためには、より油分が多く、化粧水や美容液で肌に補った水分や保湿成分を守る効果の高い、こくのある使用感の乳液がお勧めです。

こくのある乳液の見分け方としては、パッケージに高保湿タイプや秋冬用と書かれたものを選んだり、インターネットのクチコミサイトを参考にするのもいいですが、成分表示の最初の方に「〇〇油」「〇〇オイル」といった油分の表示が多いものを選ぶと間違いありません。

べたつくからと敬遠されがちな油分多めのこくのある乳液ですが、肌の保湿のフタとしての効果は他の美容液やさっぱりした乳液と比べてとても高いと言えます。
乾燥肌だけでなく、空調で肌の乾燥が気になる目元や口元の昼間の保湿アイテムとしても、ぜひ他の乳液や美容液などと併せてご使用ください。