入院したときに…患者さんと看護する方におすすめのアロマレシピ
アロマテラピーは、さまざまな場所で応用可能なものです。特に医療機関ではその力が注目されてきていて、クリニックなどでアロマを使っているところも増えてきました。入院するときなどは、治る病気のときでも普段とは違う雰囲気に戸惑ったり過度なストレスを感じるものです。
患者がそうであるように、看護する側も気に病むことが増えたりします。そんなときはアロマテラピーを十分に活用して、ゆったりとした気分で快適な過ごし方を見つけてみてください。プロのアドバイスも参考になりますよ。
不安感を落ち着かせるアロマ
まずは、安心できる香りを探しましょう。普段よく使っているアロマを活用すれば、不安感を減らすことができます。特に何もしなくても、ベッドのそばに置いておくだけでも効果があります。好きな香りならば、ブレンドの必要はありません。ただ調子を崩していると、普段好きな香りが苦手になる場合もあるので、ちょっとだけ使ってみたりと普段より慎重に扱ってくださいね。芳香浴としては、木片や素焼きのものに軽くつけるだけの方が手間いらずです。ユズやネロリ、ラベンダー等が適していますが、あくまでも個人の好みを優先してみてください。
ネロリは、ビターオレンジからとれる精油です。花ことばは純潔で白い可憐な花からネロリのアロマは採取されます。オレンジの甘さと苦味を感じる高貴な印象のアロマです。採油量が少ないので、かなり効果なアロマでもありますが、古くから香水の香りづけに用いられてきました。収れん作用もあるために、スキンケアにも使われています。精神的にも安定をもたらしてくれる点でも人気です。社交界ではやっていた時は、革手袋から便箋の香りづけにまで用いられるほど人気だったアロマでもあります。
血行やリンパの流れを改善するアロマブレンド
また、ずっとベッドにいると体の循環が停滞してしまいます。血の巡りやリンパの流れも悪くなるので、体が重く感じるものです。そういったときは足やふくらはぎといった体の下部分をマッサージするのがおすすめです。
シーツも汚れにくいボディーパウダーを活用してみましょう。ボディパウダーは、コーンスターチとタルクで作ります。パウダーがなければ、オイルをつかってもOKです。ローズマリー・シネオール×ベルガモットといったブレンドや、オレンジ・スイート×カルダモンのアロマブレンドがオススメです。ただし、患者に行う場合は主治医の先生の許可を得ること、そして短めの時間ですませるのがポイントです。
アロマの中でカルダモンは、インド原産のショウガ科の植物です。種子からアロマを採取します。スパイシーな香りですが、同時に柑橘系の香りもするので、スパイス系のアロマの中では好まれやすいアロマです。そもそも「香りの王様」と言われるほどで、気持ちを盛り上げてくれる働きがあります。インドでは古くから祈祷用に使われたりしています。エジプトなどでは、解毒剤としても活用されていました。
抗菌ルームスプレー用アロマブレンド
また、院内感染なども気になるところです。病院は健常者でも体調を崩しやすい場所なので、抗菌作用があるアロマが役立ちます。室内を清潔に保てるルームスプレーを活用しましょう。ただ、香りは拡散してしまうので、周囲の人に迷惑をかけないよう、好き嫌いが少ないものを選ぶことをオススメします。好まれるアロマブレンドとしては、青森ヒバ×ユズなんかが使えます。ユーカリ・ラディアタ×ベルガモットもオススメです。
ベルガモットは、イタリア南部原産のミカン科の植物です。果皮からとれるアロマで、柑橘系の中では渋みや苦味を感じることのできる落ち着いた印象のアロマです。精神的なトラブルにも効果を発揮してくれる他、オーデコロンに活用されたり、食品の香り付けにも使われています。もっとも有名なのは、紅茶のアールグレイの香り付けです。イギリスのグレイ伯爵の名にちなんで、アールグレイと呼ばれるようになりました。
看病する方におすすめ、リラックス効果の高いアロマブレンド
それと看病する側がほっとできる時間を作るのも大切です。家にいるときに時間がとれるお風呂で全身浴にアロマを使ってみてください。力みすぎないようにするためには、バスソルトを使って深い呼吸を心がけるようにしてください。バスソルトは、普通におうちにあるお塩でもできますし、天然塩といった荒い粒のものを使えばゆっくり精油も溶け出すのでリラックス効果が高まります。オススメとしては、フランキンセンス×ネロリのアロマレシピが向いています。カモミール・ローマン×ゼラニウムもしくはニオイコブシのアロマなんかも最適です。
ニオイコブシは、別名をタムシバとも言います。コブシとは別物で、葉は噛むと甘みがあります。原産地は日本で、モクレン科の植物です。葉からアロマが採取され、甘くさわやかな香りを特徴としています。ボディートリートメントに活用するのがオススメですが、皮膚刺激もあるアロマなので、小さい子供や妊婦さんは使用を避けた方が良いアロマでもあります。鎮静作用もあるので、筋肉痛の緩和に向いています。