眠れない日のアロマ…不眠を解消し良質な睡眠をもたらすレシピ
人には、食欲や性欲といった根本的な欲求がありますが、三大欲求の一つである睡眠欲は、満たされないと日常生活に支障をきたします。眠りの質を改善することで、疲れを上手に解消し、イライラやだるさを感じなくてすむ生活を実現できます。集中力や免疫力が下がるという結果もあるので、仕事の効率化や健康のためにも重視したいところです。
睡眠には光や音、食事やストレスなどさまざまなものが複雑に絡んでいるので、パソコンやスマホ、テレビやヘッドフォンからの音楽といったものにも気を配りたいものです。
スムーズに入眠するためのアロマブレンド
まず、睡眠前にリラックスして入眠モードにするときに使いたいアロマがあります。緊張していると上手く眠れないので、ゆっくりお風呂に入って、深い呼吸を心がけると身体も寝る時間だと意識します。照明も落とし、視覚や触覚にも夜であることを認識させるのもオススメです。アロマポットのおだやかな明かりだけで過ごしてみると、自然と癒やされたりしますよ。浴室の電気をつけずにろうそくだけで過ごすのもライトの刺激を減らすことができます。おすすめのアロマブレンドは、ユーカリ×ゲットウやジンジャー×パルマローザです。イランイラン×パチュリも夜の雰囲気によく合うアロマといえます。
ユーカリは、かなり種類豊富な植物です。オーストラリア原産のフトモモ科の植物で、葉からアロマが抽出されています。植物自体に生命力があり、地中の水分を吸い上げる力が強い植物です。それゆえ、アフリカではマラリアの感染予防のために植林されたりしています。オーストラリア先住民であるアボリジニが傷薬として使っていたことで広く知られています。虫除けにも役立ち、サシェを作って衣類の防虫に使う家庭も多いです。リモネン等の成分が含まれているため、ハーブ系の清涼感と柑橘系のさわやかさを感じられるアロマでもあります。
途中で目覚めたときにオススメのアロマ
また、年齢を重ねると途中で目が覚めてしまうこともあります。せっかく眠ることができたのにと落ち込む人が多い症状です。しかし、途中で覚醒してしまう時はうつっぽい傾向がある場合も。気分転換に手浴でもしてもう一度リラックスしてベッドに入れるようにしましょう。自分を責めないように神経を高ぶらせないアロマが向いています。夜中にやるときは香りが強くなりすぎないようアロマを使い過ぎないようにしましょうね。クラリセージやネロリ、ニオイコブシといったアロマが適しています。
ニオイコブシは、日本原産のモクレン科の植物です。葉からアロマを抽出しています。コブシとは別物で、タムシバという別名を持ちます。歯を噛むと甘みがあり、アロマも樹木系の中では甘さを感じる人が多いです。皮膚刺激が起きる可能性もあるので、乳幼児には使わない方が無難です。呼吸器系や筋肉痛の症状緩和にも使えます。
過緊張で眠れないときのアロマ
明日大事なプレゼンがあるとか、家族にとって問題がある時は過緊張がずっと続いているかもしれません。そうした時は眠れないし、手がこわばっていることがあります。就寝前などに時間をとって、トリートメントをしてみましょう。できれば誰かにやってもらうのがオススメです。自分でやるときは、手のひらで腕を押さえたりするだけでも効果があります。とにかく、自分を労るように優しくやってみましょう。トリートメントオイルに入れるアロマは、ユズやメリッサ、ベルガモット等がオススメです。
ベルガモットは、鎮静作用もよく知られる柑橘系のアロマです。精神疲労やうつに近い症状等の心の不調を立て直す力が認識されはじめています。特にうつ傾向にある人たちのサポートになり、病気で弱っている気持ちを明るくすることから医療現場でも活用されています。消化器系の不調にも効果があるため、食欲不振の時に使いたいアロマです。抗菌作用やむくみ解消作用もあり、幅広い利用方法が検討されています。最近では、痛風のケアにも使えることで注目を集めています。
アルファ波を出すためのアロマブレンド
それと、リラックス効果を高める脳内物質としてアルファ波(α波)が注目されています。アルファ波を出すために期待されているのが、主にスギなどに含まれるセドロールという成分です。寝室にほのかに香らせておくと、深い睡眠への導入剤の役目を果たしてくれます。ただし、樹木系のアロマはしっかり強い香りが本来するので、アロマを多く入れ過ぎないことがポイントです。オススメのアロマブレンドとしては、シダーウッド×ベルガモット、サンダルウッド×ネロリ、青森ヒバ×スギになります。
シダーウッドは、別名をアトラスシダーといいます。古くから霊的な力があると信じられてきた植物です。北アフリカやアトラス山脈原産のアロマで、マツ科の植物からアロマが採取されます。ヒノキ科のバージニアシダーをシダーウッドと呼ぶこともあります。ただし、妊娠中や授乳中、癲癇患者には使わないようにすべきアロマの一つです。さわやかな香りとともに、リンパの流れをよくする作用があるため、ダイエットにも効果的だと注目されています。