椿油でヘアケアする上でのコツと効果
椿油を使ってヘアケア。
天然のものだし安全そうだから使ってみたいけど、実際はどんな効果があるの?
どんな髪質にもあうの?
そんな疑問には、まず自分の頭皮のタイプや、今抱えているトラブルなどをきちんと知っておく必要があります。
あなたの頭皮を覗いてみましょう。
頭皮タイプを確認する
肌にも、脂性・普通・乾燥とタイプがあるように、頭皮も「脂性・正常・乾燥」と大きく3タイプに分類されます。
脂性タイプ
髪や頭皮をきちんと洗っているのにもかかわらず、24時間も立たないうちに脂っぽくなったり、髪がベタベタする。
そんな状態が続いている人は、この「脂性タイプ」です。
乾燥タイプ
「脂性タイプ」に当てはまらない場合は、「正常」もしくは「乾燥タイプ」に分類されます。
普段からカサカサとしたフケが頭皮に見られる場合は、この「乾燥タイプ」だと思ってください。
脂性なのにフケが出る
このような場合は、頭皮のタイプではなく「脂漏性皮膚炎」という頭皮の病気の可能性がありますので、まずは皮膚科を受診していただくことをお勧めします。
頭皮タイプ別に見るトラブルの原因
体の中で、皮脂の分泌量の多い箇所は?と質問されたら、最初にどこが浮かびますか?
やはり「顔のTゾーン」でしょうか。
ヒトの体で皮脂が最も多い箇所。実は、頭皮です。
しかも、気温や湿度などの環境にもよりますが、頭皮からは1日に700~900mlもの汗をかくのだそうです。
大量の皮脂と汗。清潔に保つためにはきちんとしたケアが必要だと感じますね。
脂性タイプ
この頭皮のタイプは女性よりも男性に多く見られます。
これは単純に、男性の方が女性より皮脂腺の活動が活発であるという生理的な理由からです。
原因の一つは生理的理由ですが、他にも
・普段の食事が油っこいものに偏っている
・野菜の摂取量が少ない、偏食である
・アルコール摂取量が多い
という生活習慣も大きな原因となっています。
こちらの理由は、男女問わずですね。
乾燥タイプ
実は、フケというのは頭皮が正常な状態でも出ています。
これは、肌と同じで頭皮にもターンオーバーのサイクルがあるので、古くなった表皮が目に”見えないフケ”「角片」となって自然と剥がれ落ち、新しい皮脂膜と交替します。
しかし、紫外線や薬剤、雑菌など様々な刺激により、このターンオーバーが乱れると角質が”目に見えるフケ”となって必要以上に剥がれ落ち、頭皮の水分を保てなくなることで乾燥が進みます。
こうして表皮が剥がれバリア機能が低下した頭皮は、ますます外的刺激に晒されるという悪循環を繰り返すのです。
間違った対処法が悪循環を生む
脂性、乾燥。どちらのタイプも、本人にとってはとても深刻な問題で、きっと「少しでもベタベタを取ろう!」「しっかり洗ってフケをなくそう!」と、躍起になっているのではないでしょうか?
そうなると共通するのは恐らく、朝晩のゴシゴシ洗髪や、ゴシゴシブラッシング?
それでも出てくるベタつきや、フケにどんどんゴシゴシをエスカレートさせていませんか?
そうすることで、脂性の場合はベタつきと共に、必要な皮脂も剥ぎ取ってしまっているのです。
すると、頭皮は「皮脂が足りなくなった!」と思い込み、また新たにたくさんの皮脂を分泌させようと頑張り始めます。
つまり、洗っても洗ってもイタチゴッコ。状態は改善されず、頭皮を傷めつけて逆に状態を悪化させている可能性もあるのです。
また、乾燥してフケが多い場合も同様です。
それを落とそうとやはり何度もシャンプーをしたり、お出かけ前には頭皮をガリガリと擦りながら念入りなブラッシングを行ないがち。
けれど、フケとはもともと、まだ剥がれ落ちるべきではない表皮。
それが落ちて、なんの保護もされていない頭皮をシャンプーやブラシで擦るということは、剥がれてはいけない皮膚までどんどん剥ぎ落していることになるのです。
だから椿油で優しくケア
普段、ほとんどの方が使われている市販のシャンプーには、汚れを落とすための「ラウリル硫酸Na(もしくはラウリル硫酸アンモニウム)」、「ラウレス硫酸Na」など界面活性剤と呼ばれるアルコール系の成分が含まれています。
これらを使って、1日に何度もゴシゴシ頭皮を擦ってしまうと、必要な皮脂まで根こそぎ剥いでしまうということになってしまいます。
ですので、まずは椿油で不要な皮脂だけを取り除きましょう。
椿油の成分の40%はオレイン酸という脂肪酸です。
これは、ヒトの皮脂にも含まれている成分なので、マッサージを行うと安全に皮脂と馴染み合います。
油同士、とても馴染みが良いため、無理せず余分な皮脂を浮き上がらせることができるのです。
頭皮マッサージのコツ
では、どのように行うのが効果的なのでしょうか。
1. 洗髪前の乾いた頭皮に行います。
これは、一度、頭皮や髪を濡らしてしまうと油ですので、水に弾かれ思うように皮脂に馴染まなくなるためです。
2. あまりつけ過ぎるとかえってベタベタになってしまうので量には注意しながら、髪の生える方向に逆らうように頭皮に指の腹で、頭皮全体に椿油を行き渡らせます。
この際、髪ではなく頭皮に広がるように注意してください。
3. 5分程度おき、やはり指の腹で頭皮に円を描くようにマッサージします。
※ただし、ゴシゴシは禁物! あくまで優しく、油同士を馴染ませるだけでOKです。
4. ぬるま湯で、頭皮・髪ともによくすすいでから、シャンプーをよく泡立て優しく洗い椿油を落としましょう。
お湯だけでは椿油は落ちないので、必ずシャンプーをしてください。(必要であれば2度洗いする)
椿油を使うときの注意点
●椿油を頭皮や髪に残しておくと、ベッタリと重い印象になってしまいますので、つけ過ぎず少量ずつ使いましょう。
●椿油は髪のボリュームを抑える効果がありますので、もともと髪の量が少ない方がお使いになる場合は注意が必要です。