肘・膝痛、痛風、関節リュウマチ…関節の痛みを緩和するアロマレシピ
一般的に関節が痛くなるものの多くは変形性関節症と呼ばれるもの。スポーツなどをしたときに伴う痛みですが、年齢を重ねることによって生まれる痛みでもあります。痛風や関節リウマチなども関節痛の原因の一つです。骨と骨をつなぐ間にあるのが関節で、骨同士がぶつかり合わないように軟骨というクッションがあります。この軟骨にしっかり栄養を与えるためにも、アロマで上手に身体の回りをよくしたいものです。もちろん、関節痛の軽減にもアロマは活用できます。
膝・肘のマッサージ用アロマブレンド
加齢に伴うひざやひじの痛みは軟骨から出る滑液が少なくなって起こるもので、少し動いただけでも痛みを感じます。この痛みにはアロマオイルによるトリートメントがオススメです。ひざの痛みにはひざから太ももの付け根などを重点的にトリートメントしてみましょう。ひじの痛みなら、ひじから脇にかけてが最適です。運動不足や体重の重さによっても痛みを感じやすいので、気をつける必要があります。抗炎症作用や鎮痛作用のあるアロマが向いていて、フランキンセンス×ジュニパーベリー、ローレル×レモンなどがオススメです。オイルはどんなものでも合いますが、セントジョーンズワートオイルが向いています。
セントジョーンズワートオイルは、ヨーロッパ原産のオトギリソウ科の植物です。夏至の前後、ヨーロッパで聖ヨハネの日と呼ばれる日前後に開花する花のためこのような名前がつきました。古来より魔除けや薬草に使われていて、花はうつ病予防のハーブティーとしても活用されています。オイルは花に含まれる色素が溶け出して赤い色をしているのが特徴です。ヒペリシンという成分が含まれているからなのですが、鎮静作用をはじめ、収れん作用うや殺菌作用といったたくさんの効能があります。ただ敏感肌の人はあまり使用しない方が良いオイルです。どうしても使いたいときは、ホホバオイルやアーモンドオイルなどをベースにこのオイルを加えると刺激が少なくてすみます。
血行促進作用が期待できるアロマブレンド
普段運動しない人が思い切って運動すると痛みが激しくなるケースが多いです。こうしたときは血行促進作用が期待できるアロマをチョイスするのが最適です。トリートメントオイルに入れるアロマなら、クロモジ×ゲットウやブラックペッパー×パルマローザ、クスノキ×トドマツが向いています。ウォーミングアップの時でもクールダウンの時でもどちらでも使えます。オイルならアルニカオイルを使うと効果的です。
ゲットウは、抗菌作用や収れん作用にも定評のあるアロマです。ニキビ肌やハリが失われつつある老化肌などの予防にも使えます。沖縄では古くから日焼けケアとして使われてきました。化粧水に入れて、一緒に水分補給するのもオススメです。かさつきが気になる冬の時期などは、ミツロウにゲットウを入れたクリームでケアすると乾燥予防することができます。水仕事の前後に使うと効果が高まります。
痛風を解消するアロマブレンド
関節痛がひどくなると、痛風が起こるケースもあります。痛風は尿酸が関節内に付着して痛みを引き起こす病気です。プリン体の多い食品のとりすぎが主な原因になるので食生活には注意が必要です。アロマとしてはみつろうクリームを足指の付け根につけたりすることで、鎮痛作用が期待できます。
オススメのアロマレシピは、ジンジャー×レモングラス、マージョラム・スイート×レモンやジュニパーベリー×サイプレスとなります。
ジンジャーは、感覚的な冷えにも効果を発揮してくれるアロマです。足浴をするだけで、身体自体も心とともにあたたまります。足浴をするときは、ひざ掛けや足し湯用のお湯を用意しておくとより短時間で冷えを解消することができるのでオススメです。風邪の引き始めやだるさを感じるときにも使えますし、ティッシュに1滴つけて芳香浴するだけでも気分が爽快になるアロマです。ただ、高濃度で使用すると皮膚刺激を感じる人も多いので、滴数は少なめに、低濃度での使用を心がけてくださいね。
関節リュウマチの症状を軽減するアロマブレンド
そして、関節リュウマチには抗炎症作用があるアロマが活用できます。原因はまだよく分かっていない部分もあるのですが、女性に多く見られる自己免疫疾患の一つです。肌が敏感になっていないようなら、全身浴で身体を労ってあげましょう。アロマブレンドでは、ジンジャー×ヘリクリサム、ジュニパーベリー×マージョラム・スイート等が向いています。もし、トリートメントオイルにするなら、イブニングプリムローズオイルが最適です。和アロマなら、クスノキ科精油であるクスノキやスギ、ホウショウなども向いています。特に免疫力が低下しているならばホウショウがオススメです。
台湾原産のクスノキ科の植物からとれるホウショウは、さわやかさと甘さを兼ね備えたアロマです。英語名ではホーリーフと呼ばれ、主成分であるリナロールが痛みの軽減にも一役買ってくれます。鎮痛作用だけでなく、ストレス性の肩こりにも効果があるのだとか。疲れを感じる肌のケアにも向いていて、化粧水やフェイシャルトリートメントにも使う人が増えています。