ショックを受けたとき、落ち込んだとき用、癒やしのアロマレシピ
人生にはいろんなことが起こりえます。大切な人と突然に別れなければならなかったり、予期せぬ災害などで精神的にも耐えられない苦痛を感じることもあるはずです。そうしたとき、無理に明るく振る舞おうとすると、余計に前に進めなくなることがあります。しばらくは悲しみに付き合う必要があるケースも。しかし、ショックな状況を続けるのではなく、少しずつ向き合う力をつけるために、助けになってくれるのがアロマテラピーです。上手に活用して、自分を労る時間を作ってみてください。
第一に、一筋の光を与えてくれるような安心感をアロマは生み出してくれます。深い悲しみにあるとき、周囲からの助けは耳に入ってこなかったりするもの。他人に頼るのではなく、自分の中に希望を見出したいものです。
心身の傷をやさしく癒やすアロマ
傷ついた身体や心の傷には、優しく作用してくれるアロマがぴったりです。メリッサやサイプレスといったアロマなら、ハンカチなどに数滴垂らしておくだけで、香りが常に隣にある状況になります。ネロリも女性らしさを取り戻してくれるアロマとしてオススメです。じっくりと時間をかけて、部屋の中で楽しむのも向いています。
メリッサは、うつ病の症状までも改善してくれるとヨーロッパでは重宝されてきたアロマです。芳香蒸留水で全身浴や足浴をシャルル5世がしていたことでも有名です。カルペパーというハーブ研究家は、心臓を温める作用があると記しています。植物名としては、セイヨウヤマハッカやコウスイハッカとも呼ばれているものです。パニックになった時やヒステリーを引き起こした時にも使えるアロマです。強い鎮静作用が更年期障害の一つである気分の浮き沈みにも効果を発揮すると言われています。
立ち上がる心をサポートするアロマ
また、自然と立ちあがれるまで心をサポートしてくれるようなアロマとしては、グラウンディングに使えるものがオススメです。トリートメントをゆっくり行うことで、効果を発揮してくれることが多いですが、時間がないときは全身浴でも使えます。おすすめのアロマブレンドとしては、ベチバー×フランキンセンス、スパイクナード×フランキンセンス等です。和アロマであれば、ニオイコブシ×青森ヒバ等も癒やし効果が期待できます。
スパイクナードは、古代エジプトの頃より使われているインド原産のアロマの一つです。オミナエシ科の植物の根からアロマが採取されています。インドでは伝統的な薬草として知られており、ナルデや甘松香という別名もあります。土臭さを感じるアロマですが、新約聖書にも登場する由緒正しきアロマでもあります。
落ち込んだ心をほぐすアロママッサジ用ブレンド
現代女性を悩ませるのが、失恋や仕事の失敗といったストレスです。素直な人であればあるほど、落ち込みも激しくなります。泣きたいときは泣いてしまうのがオススメです。涙を流すとエンドルフィンと呼ばれる物質が脳内に出るので、幸せ感を感じることができます。しっかり悲しみを表すことで、次に向かって歩きだすことができます。そこで感情が閉じこもりがちな人には、開放感を与えてくれるアロマでのトリートメントを推奨します。
落ち込んでいるときはどうしても身体がこわばってしまっているもの。身体の特に胸のあたりが沈んで閉まっているケースが多いので、胸元中心にマッサージをしてみましょう。アロマではあたたかみを感じるものをチョイスするのがオススメです。アロマブレンドなら、ジャスミン×ベチバーやローズオットー×サンダルウッドなどです。イランイラン×ラベンダーも清潔感がある甘い香りで向いています。
ベチバーは、悲嘆や精神緩和に使われるアロマです。心理的な食欲不振や不眠に効果があると言われています。関節炎や筋肉痛の痛みを軽減する作用もあり、身体の循環をよくする効能も知られています。倦怠感を感じるときにもオススメのアロマです。
気持ちが上向きになってきたときのアロマブレンド
少し気持ちが上向きになってきたと感じるときは、お出かけしたくなるような香りを実際にまとってみましょう。フレグランスとして、アロマを調合していると気分も晴れてくるものです。オススメのブレンドは、カルダモン×レモン×ジンジャー、もしくはイランイラン×パチュリ×マンダリン等です。ただし、レモンには光毒性があるので出かける直前につけるのは避けましょう。
パチュリは、カシミアに虫が寄り付かないように使われてきた植物です。パチュリの香りがするショールは本物である証明となっていました。特徴的な香りは主成分の一つであるノルパチュレノールからです。葉からアロマを採取しますが、摘みたての葉には香りはほとんどありません。蒸留することで独特の香りが生まれるアロマです。インドネシアやフィリピンが原産地ですがパチュリはタミール語で「緑の葉」を意味します。香りに深みがでる上、長時間香りが続くので、フローラル系や香辛料系のアロマとブレンドして楽しむことが多いアロマでもあります。アロマから懐かしい田舎の香りを感じる人や、重厚感をイメージする人も多いです。